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五
前向きの語らいを邪魔され、おまけに納涼船の予約も困難とわかった破近、そらもう機嫌を損ねている。
「ほら、旦那!」
酒樽の傍らで、蟹の如く泡を吹いたまま失神している菖蒲殿。それを見た破近、機嫌の悪さもどことやら、いきなり
「ガハハハハ!」
「な、何故に、お笑いに?」
「な、涙が……だ、だって、これぞまさにカニカマやん!」
この時
「だ、誰がカニカマって?」
目を開いた相手が、すぐに樽を見やり
「そ、その中に死体が!」
前向きの語らいを邪魔され、おまけに納涼船の予約も困難とわかった破近、そらもう機嫌を損ねている。
「ほら、旦那!」
酒樽の傍らで、蟹の如く泡を吹いたまま失神している菖蒲殿。それを見た破近、機嫌の悪さもどことやら、いきなり
「ガハハハハ!」
「な、何故に、お笑いに?」
「な、涙が……だ、だって、これぞまさにカニカマやん!」
この時
「だ、誰がカニカマって?」
目を開いた相手が、すぐに樽を見やり
「そ、その中に死体が!」
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