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「にしても、ぎょうさんの血やなあ」


 周りから順に目で追い出した彼

「襖にしろ、畳にしろ、そこにある円卓に……うおお!」


 ケヤキでできた立派な円卓。その中心点を指すかの如く、そこには


「ええ旦那。無残にも生首ですな」

 こうアッサリと言ってくる、さすがに親分ではある。


 一方の破近は、できるだけそれと視線を合わさぬよう

「し、しかし、胴体やらが一切あらへんな」


「確かに。普通なら身元を隠す為、顔の方を隠すんですがねえ」


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