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三十五

「五、六、七……」


 落ちている凧を、ニヤつきながら数えている指揮官。

 一方、破近の前では


「先日は里を救っていただき、誠に有難うございました」


「まあまあ、顔をお上げ」


「はい……え?」

 

 元々が青色フェチの刃亜都、この相手の目に己が絶対零度になってしまった。

 しかし、さすがに蕾も女である。


「ね、姉さん! まさに目が刃亜都に!」


「そ、そんな事はない!」


「ありますう!」


「うるさい、小娘!」


「うるさいですう、昔小娘!」


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