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三十

 この時親分、離れた場所で集まっている村人たちを見て


「あいつら、戦意喪失気味だなあ」


「そやな、朝ちゃん。今日の火責めは、実質的にはメッチャ痛手やったわ」


「確かに。まあ唯一の戦果は、この催眠術使いですがね」


「ひゃっほほおい!」


 これに思わず手が出た破近さん、その頭を思いっきり


「ぱこん!」


 その時、明智様が


「あれ? くの一は?」


「野暮用で。それよりな、おそらく眠らせた敵さんの十人は解毒剤で元に戻ってまっせ!」


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