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十九

「せーの! よし、突けい!」


 早速翌朝、村人たちに槍の突き方を教えている桜殿。そんな彼の姿を見ながら蕾が


「桜殿って、すっごく体が丸いですう」


 これに、相手が手で額の汗を拭いながら


「ああ。どうやら、前世がダンゴムシらしいって話だからなあ」


「ダンゴムシ、ですかあ?」


 この時、相手の額に汗以外のものが降りかかってき


「お? 雨か?」


 それを見た蕾、小鼻を動かし


「ん? むむ?」

 そしてすぐに


「ご主人様あ! 早く家の中にい!」


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