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「外を見てきます」

 そう言って、部屋を飛び出した喜助


「あれ? 素浪人のヤツ、もう行ってしまったのか」



 すっかり雨は上がっていた。

 破近が外へと出てくるや否や、喜助が遠くを指差し

「ほら、旦那!」


 破近が言われたとおりに、大きく右に首を回すと


「お! 虹やんか!」


 この時、ダルマが

「では、これにて」


 チビも

「世話になりましたな」


「では、私たちも参るとしよう」

 この男の言葉に頷く女。


 だが


「ねね、もう一寸だけいてくれへん?」


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