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第十二話 最悪の村 一
「なあ、姐さん。どないしたら、わい、一番になれるんやろ?」
すがるような目で相手を見ている、これでも同心の破近。
これに冷奴姐さん
「お顔もそこそこですしねえ、それに何よりその青き目が魅力的で」
「そ、そう? ほな、何でやねん?」
「そうですねえ……黙ってさえいてくれれば」
そう残し、さっさと遠ざかった姐さん。
「口、この口を封じろやて?」
そこへいつもの
「てーへんだ!」
「……」
「え? だ、旦那、てーへんですって!」
*エラリー・クイーン「災厄の町」への、ほんの1%のオマージュ