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十九

「じゃあ、次は味噌汁だ」


 しかし、やはり変化が見られない。

 そして最後に湯飲みの中に棒を差し込んだ三つ葉。


「毒って、思い込みじゃない?」


 陀射弥が、こう言った時


「ね、姉さん! く、黒くう!」


 確かに蕾が言うとおり、引き出された棒が黒ずんでいる。

 これに三つ葉も


「砒素だ!」


「早く、この解毒剤を首領にい!」


「う、うん」


 すぐに立ち上がった三つ葉に、刃亜都が


「井戸に入れられた? なら、三つ葉も種子もその薬を飲むんだ!」


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