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十六

「昨日犯人が姿を現さなかったんは、わいと親分が同行したのを知ってたからちゃうん?」


 これに驚く親分

「へ?」


「今日は知らんかったから、現れた……いや、現れてはいないわ」

 一人で訳がわからないことを口走っている破近。


「旦那、どういうことで?」


「ほな朝ちゃん、聞くけど。あんな短い間に、壷って交換できる?」


 これに少しだけ考えた親分が

「なかなか至難の業かと」


「だよね? やから、その前に交換されてたんちゃうかな?」


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