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二十五

 結局何もせずに、藪から出てきた根性なしの二人


「ど、どうも性に合わん……うっぷ」


 まだ口を押さえたままの菖蒲殿に


「誰か連れてきますうっぷ!」



「地面が臭い? 何やようわからんが」

 早速、蕾から事情を聞いた破近。


「そうなんですうっぷ」


「ほな、朝ちゃんをここに連れてき! おまえは、その代わりに見張っとけ」



 庭へと飛び出した破近と親分。その目には


「あらら。奴さん、うずくまってるやん」


「お顔も、まさに菖蒲如き真っ青で」


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