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二十三
客間横から庭に出てきた蕾
「あら、菖蒲様」
「ん? 何だ、鈴木殿のところのくの一か」
そう言いながら、相手の全身を一瞥した菖蒲殿
「太腿までさらけ出しよって。よくもまあ、そんなふしだらな格好を」
「えー? でもこれって、すごく動きやすいんですよお」
「いくらそうだと言え……」
この時、いきなり蕾が
「くさっ!」
これには菖蒲殿も
「く、臭いだと? 無礼者め! これでも毎朝洗髪を……」
だが、相手が見ているのは――藪の方である。
客間横から庭に出てきた蕾
「あら、菖蒲様」
「ん? 何だ、鈴木殿のところのくの一か」
そう言いながら、相手の全身を一瞥した菖蒲殿
「太腿までさらけ出しよって。よくもまあ、そんなふしだらな格好を」
「えー? でもこれって、すごく動きやすいんですよお」
「いくらそうだと言え……」
この時、いきなり蕾が
「くさっ!」
これには菖蒲殿も
「く、臭いだと? 無礼者め! これでも毎朝洗髪を……」
だが、相手が見ているのは――藪の方である。
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