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十六
「わかりやした。でもここまで張ってたら、蟻んこ一匹忍び込むのは難しいですねえ」
にこやかに喜助が、こう言ってくるも
「そう思うん? あのな、同心の誰かに化けるかもしれへんのやで?」
「まさか?」
「それくらいはしてくるって。何せな、事を起こす前に文まで送ってきよった大胆なやつなんやで」
「そ、そうでした」
ここで親分が
「もしかしたらな」
さすがに破近の顔は見ずとも、あとの三人に向って
「わしらの誰かに化けるかもな」
「わかりやした。でもここまで張ってたら、蟻んこ一匹忍び込むのは難しいですねえ」
にこやかに喜助が、こう言ってくるも
「そう思うん? あのな、同心の誰かに化けるかもしれへんのやで?」
「まさか?」
「それくらいはしてくるって。何せな、事を起こす前に文まで送ってきよった大胆なやつなんやで」
「そ、そうでした」
ここで親分が
「もしかしたらな」
さすがに破近の顔は見ずとも、あとの三人に向って
「わしらの誰かに化けるかもな」
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