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「で、いい? その図に載ってる自分の位置を見てね! あ、そうだ。そこの座敷のとこにある赤い星が『猿のケツ』だからね!」【図6のみ参照】


 皆が、その指示に従って図に目を落としている。


「周囲の壁は高さ八尺。まあ乗り越えられなくもないけど、問題って家の中に入れるかどうかなんだ」


「確かに」


「ね? 菖蒲殿。で、あなたは客間横の出入口を中心に見張ってね。あ、それと藪にも注意して!」


「は、はい」


 確かにこのボンボン明智様、只者ではない。


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