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百二十七

 二人がやってきたのは


「ここって、無縁墓地ちゃいまんの!」


 その青き目を丸くしている破近に向って、姐さんが


「実は昨夜の内に、知り合いに頼みましてね」


 そしてしばらくして着いたのが、一つの、ちっぽけだが真新しい墓前だった。


「ここなんですよ、旦那」


「ん? ああ、例の土座衛……いや、元彼に似た男、かいな?」


 これに何も答えず、彩り鮮やかな花を活け、水をかけてあげる姐さん。

 そして両手を合わせ、静かに拝み始めている。


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