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九十三

「良からぬ?」


「へい。それが全て、若い男どもの裸体が描かれた代物で」


「あ、あいつらしいわ」



 そして、おさらいが再開された。


「まずは、姐さんが捕まった。次は、えっと」


「慌てんでもええで。時間は、ぎょうさん残ってるし」


「へい」

 喜助、顎の下に手をやったまま


「旦那が姐さんに話を聞き、土佐屋の昔の愛人だってわかり……捕まったのは、部屋から昔書いた文が出てきたせいで……おまけに、その夜は見ず知らずの男と一緒で」


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