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七十二
店を出た二人
「猿公、どう思う?」
「いや、何とも」
喜助が少しだけ考え
「少し見張っておくか? 自責の念にかられて、馬鹿な事をされでもしたら大変だからな」
この時、猿公が
「ん? 何か慌しいが?」
そう言って、いきなり地面に耳を当てている。
「ど、どうした?」
「喜助。西の方に、大勢の足が向っている」
「おお! さすが、昔取った杵柄!」
「当ったり前だ。こう見えても、その昔一世を風靡した〝木菟の猿公〟だぞ」
「みみずく、て」
店を出た二人
「猿公、どう思う?」
「いや、何とも」
喜助が少しだけ考え
「少し見張っておくか? 自責の念にかられて、馬鹿な事をされでもしたら大変だからな」
この時、猿公が
「ん? 何か慌しいが?」
そう言って、いきなり地面に耳を当てている。
「ど、どうした?」
「喜助。西の方に、大勢の足が向っている」
「おお! さすが、昔取った杵柄!」
「当ったり前だ。こう見えても、その昔一世を風靡した〝木菟の猿公〟だぞ」
「みみずく、て」
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