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四十七

 その後、三人揃って出雲屋に向っている時


「あっしらはお光に出雲屋の事は聞いたんですが、旦那はどちらで?」


「実はハゲ同心からやねん」


 これに喜助、一瞬だけ考えて


「あ、萩殿ですか! こりゃまた親切な」


「いやね、おかま野郎の事がメッチャ嫌いやって」


「そうですかい。ホント菖蒲殿って、誰からも嫌われていますねえ」


 その時

「うん? あそこみたいや」


 先の方に、確かに人の出入りが見られる。


「さて、第三の愛人や如何に? やな」

 

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