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二十八

「でな、昨夜は何をしてたん?」


 これに


「はい。〆日だったので、夜通し帳簿をつけてました」


「もうホンマに素直ちゅうか、何ちゅうか。もう少し怪しげな発言をしてもええのに」


「す、すみません」


 すでに破近、相手が白だと判断した様子だ。


「他の愛人って、知ってる?」


 少しばかり考えた相手が


「そういえば一度だけ、土佐屋さんの口から名前が出た人が」


「愛人?」


「おそらくそうかと。あれやこれや、私と比較されていましたから」


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