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二十二
だが、依然として蛙の方は
「い、いえ、一度も」
「まあ、その内に思い出すだろう」
そう言って、指を鳴らし始めた親分。
おそらく薬指らしき指を鳴らしたところで、ようやく相手が
「ああ、一人だけ思い出しました!」
「お、誰なんだい?」
「確か、播磨屋の女将だったかと」
「あの呉服問屋のか?」
「ええ、間違いありません」
ここで親分
「よし、喜助。行くぞ!」
そう言って、傍らの蛙にも
「おまえさん、ありがとな! さあ、早く行きな」
だが、依然として蛙の方は
「い、いえ、一度も」
「まあ、その内に思い出すだろう」
そう言って、指を鳴らし始めた親分。
おそらく薬指らしき指を鳴らしたところで、ようやく相手が
「ああ、一人だけ思い出しました!」
「お、誰なんだい?」
「確か、播磨屋の女将だったかと」
「あの呉服問屋のか?」
「ええ、間違いありません」
ここで親分
「よし、喜助。行くぞ!」
そう言って、傍らの蛙にも
「おまえさん、ありがとな! さあ、早く行きな」
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