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四(内容変更 8/7 19:00)
「おや、そうでした? まあいずれにしろ、今回は間違いないかと」
澄まして言ってくる菖蒲殿、さらに
「何しろ被害者の部屋から、冷奴本人の文が出てきましからね。それも恨みつらみを綴ったものが」
「ホ、ホンマか?」
「ええ。そこにはこうもね……」
菖蒲殿、声色を低くし
「必ず殺してやる」
その足で牢屋へと向った破近。
「ね、姐さん!」
「あら、旦那! どうして、ここへ?」
「どないもこないも……で、早速事情を聞きたいんやけど」