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六十

 これに、破近も負けずに


「アッハッハ、わいら、完全に一杯食わされたっちゅうわけや! ま、確かに、今思えば顔色一つ違ってたわな、病体と健康体とでは。そそ、おまけに言動もやわ」


「言動も?」


「そや。昨日、〝ちょっとした林〟と自ら言ってた本人はんが、今日はそれに何の反応もしなかったし、な?」


 これには、相手も大きく頷き


「ああ、なるほど。そらね、いくら双子だからって言っても大変なんだよ、言葉とか合わせるのってさ」


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