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五十六

 ここで、ようやく相手を認めた破近


「さ、気いつけて下りなはれ」

 そして笑顔で


「……女将はん」




「もう、何が何だか」

 さかんに頭を振っている喜助


「じゃあ、さっき二階まで運んでいった仏さんって誰?」


 これに女将が


「ありゃ、双子の姉のお鶴だよ。やっぱり、亀よか長くは生きられなかったねえ」


「ほな、あんたが正真正銘のお亀なんや?」


「そうだよ、旦那」


「で、やっぱり星組の仲間なん?」


「もちろん。一応、これでも幹部でして」


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