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五十一

「旦那、何をされてるんで?」


「見といてや。今、掌まで天井についてるやろ?」


「へい」


「ほな、戻るで」


 再び、廊下の一番手前まで戻ってきた二人。

 ここで、またもや破近が腕を伸ばし


「どや?」

 

 それを見た喜助が


「さっきと同じく、掌まで天井についてますが?」


「ほな、続きは二階で……あ、そやそや」


 ここで玄関へと向った破近、すぐに何かを手に戻ってきた。


「それって、玄関脇に飾ってあった?」


 径が三寸ばかしの丸い石である。


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