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三十八

「もう、誰かさんが塞いだもんだから……あ、じゃあ、また外せばいいんだ!」


「お、そやな!」

 すぐにねじ回しで、今度はねじを外しにかかった破近。慌てているせいか、これがなかなか上手く回らない。


「旦那、早く!」



 ようやく

「開いたわ! ほな、この穴から入るで」


 破近に続いて中へと入った喜助


「一体誰の仕業なんでしょうね? ん? 旦那、何を黙って……」


 その後は言葉にならなかった。今、目の前に転がっているのは


――二つの死体


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