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二十六
女将が出て行った後
「いや、びっくりしました。吐血だなんて」
「喜助。吐血じゃなく、喀血言うねん」
「喀血?」
破近、拭ききれずにまだ畳の上に残っている血を見ながら
「この真っ赤な色はな、肺を患ってる証拠なんや。それも、かなりの重症とみたわ」
これに閉じられた襖の方に目をやった喜助
「お亀さんという、いかにも長生きしそうな名前なんですがね」
「さ、わいらは捜査続けよか?」
だが、この時喜助が
「あ、その前に厠まで!」
女将が出て行った後
「いや、びっくりしました。吐血だなんて」
「喜助。吐血じゃなく、喀血言うねん」
「喀血?」
破近、拭ききれずにまだ畳の上に残っている血を見ながら
「この真っ赤な色はな、肺を患ってる証拠なんや。それも、かなりの重症とみたわ」
これに閉じられた襖の方に目をやった喜助
「お亀さんという、いかにも長生きしそうな名前なんですがね」
「さ、わいらは捜査続けよか?」
だが、この時喜助が
「あ、その前に厠まで!」
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