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二十一
再び桜の間にきた二人。すでに客たちの姿はない。
「ほな調べよっか」
破近が、仏さんの体を調べ始めたところ
「旦那って、医術の心得もあるんですね」
「ああ。何せパパ、医者やったし」
「そ、そうですかい!」
「長崎でな、一緒に蘭学も教えとったわ」
ここで喜助が、ふと
「『教えとった』って?」
「ん? ああ」
破近、珍しくその青き目を伏せ
「だいぶ前に死によったんやわ」
「こ、こりゃどうも」
「それよか、早よ探しや! 何とかの涙!」
再び桜の間にきた二人。すでに客たちの姿はない。
「ほな調べよっか」
破近が、仏さんの体を調べ始めたところ
「旦那って、医術の心得もあるんですね」
「ああ。何せパパ、医者やったし」
「そ、そうですかい!」
「長崎でな、一緒に蘭学も教えとったわ」
ここで喜助が、ふと
「『教えとった』って?」
「ん? ああ」
破近、珍しくその青き目を伏せ
「だいぶ前に死によったんやわ」
「こ、こりゃどうも」
「それよか、早よ探しや! 何とかの涙!」
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