二百字掌編シリーズ 『青き目をした同心』

十八

「で、客は、ここにいる三人だけやねんな？」

　破近が、立ちすくんでいる彼らを一瞥し

「ちゅうことは、この中に下手人がおるっちゅうことや」

　この時、でっぷりした男が

「ほな同心はんも、そのお連れの兄ちゃんも、同類でんな！」

「な、何やて？　な、何でわいが殺さなアカンねん！」

　だが、相手は平然としたまま

「そやったら、わいも一緒ですわ。こんな男なんて知りまへんし」

　これをきっかけに、残る二人も

「私も、です」

「あたしも！」