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 現場へと急ぐ二人の脳天に


「ん? あ、雨やんか!」

 思わず天を見上げる破近

「えろう、空が黒ろうなって……」


 この時

「あいた!」

 前から来た人物とぶつかって倒れ込んでしまった彼、すかさず

「き、気いつけんかい!」


 だが、その頭から風呂敷を被った相手は一言も発することなく、そのまま走り去っていった。

 その背に向って吼える破近


「おいこら! 謝らんかい、ボケ!」



「ホンマ、礼儀知らずやな」


 気を取り直して、再び走り出した破近。


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