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三十七

 これに、相手は激しく手を振り


「い、いえ、滅相もない! 単に知り合いの葬儀屋に、二人に背格好が似ている死体があったら調達してくれ、このように頼んだまでで」


「単に? 調達? 頼んだまで?」

 露骨に嫌な顔をしている破近


「で、その後に首を落として、はりつけにした……そやねんな?」


「は、はい」


 この時、いきなり立ち上がった破近、もの凄い声で


「あのな、あんたさっきな、せがれが可哀想とか何とかほざいてたんちゃうんかい?」


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