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二十
要は娘自身がわかっていないのだが、破近は辛抱強く相手の口が開くのを待っている。
やがて
「お着物! そうだ、それでそう思ったんです!」
「間違いないん?」
「ええ、まさしくあれは若奥様のお着物でした!」
「何色やったっけ?」
と、念押しする破近に
「浅黄色です、夏向きの」
ここで破近
「確かに、あれって涼しげで夏向きの着物やったわ! 夏向きの、ね!」
そう言った後、続けざまに
「で、若奥様が昨日着ていた着物って覚えてる?」
要は娘自身がわかっていないのだが、破近は辛抱強く相手の口が開くのを待っている。
やがて
「お着物! そうだ、それでそう思ったんです!」
「間違いないん?」
「ええ、まさしくあれは若奥様のお着物でした!」
「何色やったっけ?」
と、念押しする破近に
「浅黄色です、夏向きの」
ここで破近
「確かに、あれって涼しげで夏向きの着物やったわ! 夏向きの、ね!」
そう言った後、続けざまに
「で、若奥様が昨日着ていた着物って覚えてる?」
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