1037/1037
三十七 完
「『で、久四郎右門之介がお江戸にきたのは、いつ頃やろか?』とな! 無論正解だが、おまえ自身が間違っていたのに、何故に正しく名が言えたんだ?」
これに、ようやく喜助も
「だから、事件の解決に乗り気じゃなかったんだ」
その時、ずっと天井の張りに身を潜めていた蕾
「えーん! ご主人様は、ご主人様は、そんなお方じゃないですぅ!」
またもや泣き出している。
だが今回の涙、今までのものとは違うような――はたして悔し涙なのか? (完)
「『で、久四郎右門之介がお江戸にきたのは、いつ頃やろか?』とな! 無論正解だが、おまえ自身が間違っていたのに、何故に正しく名が言えたんだ?」
これに、ようやく喜助も
「だから、事件の解決に乗り気じゃなかったんだ」
その時、ずっと天井の張りに身を潜めていた蕾
「えーん! ご主人様は、ご主人様は、そんなお方じゃないですぅ!」
またもや泣き出している。
だが今回の涙、今までのものとは違うような――はたして悔し涙なのか? (完)
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。