フラビア学園
前にも言ったようにこの学園は寮で生活する学園だ。
「あ〜 まじでどこの世界でもセンセーの話はめんどくさいな」
独り言を言う。
俺の親、ゼナロア・フォーゼラフ子爵は正直言って領地経営は全く興味がない。
俺が屋敷に居た頃もほとんど帰ってこなかった。
魔法で覗き見すると夜の営みをしていた。
このとき俺は
「あっ(察し...)」
になった。
こいつ宮廷魔術師らしいがその宮廷魔術師の仕事もあまりないため多分夜の営みのほうが多いのではなかろうか。
まあそんなこんなでこの子爵の領地の街にはあまり人が居ない。
だから俺はとてもいいことを考えた。
その街から人をなくしたのである。
殺したほうが手っ取り早かったのだがさすがに良心が咎めるので金を渡して出て行かせた。
ここから俺はこの街の魔改造を行った。
まず、そもそもの人が居ないため人を作る必要があった。
「じゃあやるか スキル【機械神】」
俺の周りに魔法陣が現れて光る。
「スキル【魔法創造】」
光が更に強くなる。
魔法陣に魔法陣が重なる。
「スキル【多重魔法陣】【立体魔法陣】」
「【魔道具作成】」
これは新たに【魔法創造】のスキルで作った魔法だ。
この魔法はいわゆる魔道具を作るための魔法である。
『新たな魔道具を作る申告を拒否』
この声は世界の意思と呼ばれるものらしい。
『危険推定レベルLv5に推定。世界の意思の判断。申告を拒否。
個体名橘みなとに世界の意思の契約者に推薦。申告を承諾。契約によって契約者に異能力を与える。また異能力とはスキルとは別の一生進化することも退化することもないものです。ではこれから10秒の間に考えてくださいその後に貴方が最もほしい能力を想像しなさい。』
「いや...そんな事言われても...目を見たら絶対順守の命令が出せる能力はちょっと厨ニ感がな〜昔の文豪たちが作った本の能力は打ち消すやつあるし...時間止める奴それも微妙だな...体がゴム人間は著作権侵害だし、怪物と戦う奴はただのパンチのくせに反動くるし...」
『では何がほしいですか。お応えください』
「俺は...剣がほしい... 誰にも負けない...強い剣が...」
俺の家は裕福な家だった。父は大企業の会社でどんどん出世し会社の重役に、母も頭も良かったため裁判官から出世し期待のエリートとして最高裁判所の裁判長までのし上がった。その上二人の実家も日本で知らない人はいないほどの有名な企業のだから欲しいものは俺がなにかしなくても勝手に手に入った。何でも手に入ったのだ。だが、それは一日で変わった。この世界に来てから俺は無力だった。だがしかし、“自由”だった。
『承認しました。対象:橘みなと に新たな異能力【千剣乱舞】を譲渡』
『この瞬間対象の種族を【人間】から変異種族【古代人間】へ進化しました。