プロローグ
かつて、この世界は魔王に支配されていたという。
はるか昔、魔王はこの世界と魔界を繋ぐ門を開き、数多の魔族を引き連れて現れた。
人間たちは軍を編成して対抗したが、魔族の軍勢の前に敗れてしまう。
慌てた王は国中から魔術師を集め、魔族を打倒すべく研究をさせ、遂に人類の英知の結晶たる一振の剣と一領の鎧を完成させた。
この鎧を纏い、剣を携えた者は一度は魔王軍を退け、人々に勇者と称されるが、魔族の数に圧され、最後には倒されてしまった。
勇者をも倒した魔王は、各地に配下を置き、何代にもわたりこの世界を支配した。
勇者の装備は再び魔族を脅かすことのないよう、パーツごとに分けられ、各地の配下によって管理された。
ある時、王の末裔が異世界から、一人の少年を召喚した。
少年は仲間と共に各地を巡り魔族を倒し、勇者の装備を集めていった。
そうして勇者の装備を完成させた少年は魔王を討ち倒し、魔族たちを魔界の門の向こうに押し戻し、遂に人々を魔王の支配から開放することに成功した。
平和になった世界で少年は新たな王となり、英雄王と呼ばれるようになった。
わずか15年ほど前のことである。
ーーこれが、この国に伝わっている歴史である。
次話から本編です。
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