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chapter1 市街地

市街地へと戻るも、困惑は変わらなかった



1時間はかかった道中、もちろん話す時間はあった訳だが、あの一瞬見えた人、逃げる


その言葉に追手を気にする事ばかりで話所ではなかった


彼女からも何も話してこない



ようやく街に戻ると唐突に




「疲れたーハンバーガー食べたい」



第一声がそれだった



「は?」


自分でも思うほど間抜けな程に、どこからこんな声が出たのか、疑問を突き詰めた平仮名1文字が声帯から出された


出したではなく、出された、或いは勝手に出た




「まーまーまーとりあえず食べながら話そう?」



軽い目眩がした



何もかも分からないし緊張の糸が一気に切れて、疲れと軽い空腹を覚えた



「ああ、分かったよ」


力げなく応えた



「人が多いとこでする話じゃないし、テイクアウトにしよー、1からゆっくり話すよ 」


正直聞きたくない



一瞬で思った


夢か幻覚みたいなもんが目の前で起きて、その説明を受ける


夢でも幻覚でもないって事だよな?


訳は分からないけれどろくでもない気しかしなかった


彼女の口調はまるでそんな口振りではないけれども



ああ、そういえばと


忘れていたかのように


ありがとうお兄さん、と付け加えられた



某チェーン店のハンバーガーをテイクアウトして駐車場のあるコンビニに車を止めた



ハンバーガーをもりもり食べながら、さっき死にかけた人間とは思えない様子の彼女は口を開く


「えーと、あっまず自己紹介か。あたし社命(やしろ みこと)17歳、宜しくねっ」


「ああ、、えっと僕は日比谷創(ひびやそう)19歳、宜しく?」


なにを宜しくなのか言った自分でも分からない。というか宜しくしたくない今のところ。



「創君はなんであんなとこ居たの?」


こっちの台詞だよ


「仕事の下見。てゆうかそのまま返すけど君こそなんであんとこに?あの状況はなんだったの?ここで話すより警察の案件な気がするけど」


「警察、まー普通それが思いつくかー。」


至極真っ当な事を言ったつもりが、明後日の見当違いな方向にいってるかのような返しが来た



「非現実は警察は役に立たないからねぇ」


「は?」


非現実?いやまあ非現実的だけど、それと警察が全く無意味になるのはどういう事?


「ま、そうなるよね。」

見透かしたかのような態度の彼女



「見せた方が早いね。これ」



握った手をこちらに向けて


その手を開いた


そこには


不思議な色をしたガラス玉?のようなものがあった


「これが、非現実で、原因」


こんな石っころだかガラス玉、よく言っても水晶みたいなのが、あの状況??


禁忌師(きんきし)禁術師(きじゅつし)忌法師(きほうし)、今はもう多分居ないと思うけど、あたしの先祖それだったんだ。

えーと、まあ漫画や小説に出てくるような特別な術とか力を使える人みたいな?あたしはその末裔なわけで、でも、あたし自身にそんな力無いし使う方法も知らない。ただ、それに関する書物とこの石がずっと受け継がれてきてたの。

この石は術の一種で力が込められてて、なんの力がない人でも使えるの。どっからかそれを嗅ぎつけた悪い人たちが奪おうとして来て、逃げた。それがあの時。」



なんてタイミングで僕ってやつは、、。


って、その前に


そんなスラスラと説明を受けたはいいけど、そんなもんどう信じるの?誰が信じるの?


電波ちゃんの脳内のおままごとか作家志望の次の作品のプロットを聞いてる気にしかならない



けど、しかしながら、有り得ない光景は目のあたりにしてる



ゴチャゴチャの頭の中で

ひとつだけ確信に近い推測で浮かぶ




なんか、とんでもない事に僕は巻き込まれかけ、、否、巻き込まれるんじゃないか?





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