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第二話 武器屋の元での猛特訓

武器屋特有のカウンターを挟んで座っている二人の人物。


「そろそろ、また来る頃だと思ったぜ。」

ガリンがニヤッと笑いながらライを見る。ガリンの左目には青く暗い、まるで夜の闇のような色をした眼帯があった。


「お願いがあるんだ。強くなるのを手伝ってほしい。」

単刀直入にお願いをするライ。


「そう来ると思った...俺とクミがお前をあの「守り人」から受け取ってからお前は強くなりたいとばっかり言っていたよな…だけどそんなおまえももう十六歳だしな…そろそろ…」

ぼそぼそ言いながら少し考えにふけるガリン。

「うむ…よし、俺が知っていることをできる限りお前に伝授してやろう。」

少し迷いながらも、しかし決心したかのようにガリンは答える。


「本当!ありがとう!」

うれしさを隠しながら、恭しく頭を下げるライ。


「よし、これから一か月お前に基礎的な知識を教える。実技練習もしてやる。一か月後、テストを書するから俺が満足いく点数を取れ。もし取れたら魔王でもなんでもたおしてこい…そういえばお前今レベルいくつだ?」

計画を立てながらライに質問するガリン。


「まだレベル2だよ。毎回死んでいるからね。」

普通なら恥ずかしいと思える事実も、間髪入れずに答えるライ。彼はうそをできるだけ付きたくないのだ。少なくとも、ガリンとクミがそう「教育」したのだ。


「そうか…よし明日から授業を始めてやる。」

腕を組み、少し気難しい顔をしながら言うガリン。


「ありがとう。」

再び恭しく頭を下げるライ。


部屋を出ていこうとしたとき、ガリンが声をかけた。

「あと…俺のことは今日から師匠って呼んでくれ。」

ガリンが少し照れながら言った。



一か月後



「さーてと。今までの復習だ、ライ。」

ガリンが元気よく言った。服装もだいぶ変わっており、七日前の服装をバーバリアンのような恰好だと例えるなら、今日は教授みたいな恰好をしている。彼の前に座っているライは黒い髪を短く切っており、綺麗な白いワイシャツを着ている。


「妨害系の呪文には色々な種類があるが、その中でも最も強い三つはなんだ?」

質問するガリン。


「相手を眠らせる「スーヤ」、相手を混乱させ自滅させる「クルント」、相手が何のために戦っているか忘れさせる「ポカソ」だね。」

即答するライ。


「うむ正解だ。特に忘却呪文の「ポカソ」は、使い手の魔力によっては永遠にそのものの記憶を消し去ることもできる、非常に強力な呪文だ。ただライ、お前は使うな。下手すると失敗し大惨事を引き起こす。」

補足説明の後に警告するガリン。


「お前は宿屋の隣に住んでいるグラマおばさんに会ったことはあるか?グラマはお前と同じ時にあの守り人にこの村に連れてこられたんだが…彼女は「ポカソ」を使ったっぽいんだ。まあ、詳しいことはわかっていないが…たぶん逆噴射したらしく、ほとんど記憶をなくしてしまった。クミにも見てもらったが、ほとんど何もわからなかったらしい。」


「グラマ叔母さん…たしか村の端に住んでいる無口なおばあさんのことでしょ?いっつも寝ているよね、あの人(笑)…まあ、分かったよ。敵の妨害は睡眠と混乱だけにする。」

頭の中であのしょっちゅう寝ている90は超えていそうなおばあさんを思い浮かべながら答えるライ。アドバイスを素直に聞き入れる。


「よーし、では、次の質問だ。どうすればこの村にすぐに帰ってこれる?」

二つ目の質問をするガリン。

「キメラの翼等のアイテムを使うか、「レポテ」を唱えればいい。」

簡単に答えるライ。


「その通りだ。「レポテ」はめちゃくちゃ難しい呪文だから、今のお前が使うことはまず無理だ。この村を出るときはキメラの翼を買っておけ。値段を特別にただにしといてやる。」

きっぱりと言いはなち、気前よくキメラの翼を提供するガリンを見て、ライは心から感謝した。


このあと、二時間いろいろ復習した。

もちろん、実戦練習もした。実技練習のためにはテニスコートほどある外の練習場に行った。

そこにはいろんな練習用の道具があり、ライはこの一か月間、ずっととある鎧を着たマネキンを切り裂く練習をしていた。


「もっと、腰を落とせライ!スピードを付けてマネキンに向けて剣を振り下ろせ!」

ライオンのようにライに向かって吠えるガリン。


ライは腰を深く落とし、風のごとく剣を振る。が、マネキンに触れてもガリッというにぶい音がするだけだった。それもそのはず、そのマネキンが着ている鎧はドワーフが鍛えた特注の鋼でできていたからだ。一般人に傷を付けれる代物ではなかった。


全ての復習が終わり、ライが汗を拭き、帰る準備をしている時にガリンは言った。

「さあ、明日がいよいよテストだ。このテストは村長のイソが作ったやつだからな、難しいぞ。」

「忠告ありがとう師匠。僕頑張るよ。」

答えるライ。


「100 点満点を取ってくれ。そうしたら冒険にいかせてやれるからな。」

ガリンはライが部屋を出る前に言った。


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