2話:神様からの事情説明
誤字脱字あるかもですが、大目に見てくれると嬉しいです。
2話:神様からの事情説明
つまりこういう事だったようだ。
『巻き添え』
伊邪那岐様・伊邪那美様の息子たちである、天照大御神様、月夜見様、須佐之男様の3人?3神だな。が、異世界に渡らせる人を選び別々の場所で同時に神力を使いラノベよろしく異世界召喚したせいで、
その中心(3神がいた場所を点としてそれぞれを線で結んだときに丁度正三角形になりその△の中心)に本来関係のないオレがいたようだ。3神が同時に神力を使う事も偶然かつ、
それが正三角形になったのも偶然になり、そこに人がいることもまた偶然であり、奇跡が奇跡を呼びまた奇跡が生じたという偶然の奇跡でオレこと渋谷 昴はここに召喚されたようだ。
『分解』
本来はその呼び出す神の力によって肉体も精神もそのままの状態でここに召喚されるのだが、オレの場合は3神それぞれの神力によって呼び出されたことになったのこと。
しかし、通常の人間が神の力に抗えることなどできるわけもないのに、それが3神分の力だったのでオレの体は心身共に耐え切れず文字通り木っ端微塵となったようだ。
『再構築』
神力の奔流に気づいた伊邪那岐様・伊邪那美様が気づいた時にはオレは分解されていたので、慌てて2人で肉体・精神の再構築をしたようだ。
再構築は無事にできたが、もともと3神が異世界へ召喚するために使用した力だったため、通常の肉体に収まるわけもなく仕方なく別に新たな肉体を創造しそこに、精神を紐づけたとのこと。
こうして渋谷 昴は2人存在することになり、一人は無事?平凡で普通の日常に戻り、新たに創造された一人が今ここにいるということだ。そして精神はより強い肉体の方に引っ張られることになり、
オレの意識は創造された肉体に宿っているらしい。
要するに、元いた現実世界のオレは、何も知らず独身貴族を貫きつつ平凡で普通の暮らしを今後も謳歌し、一生を終えていくんだろう。
そして、神界にいるオレは、元いた世界の知識などを持って全く別の人間として存在していくとのことだ。
なんで、とのことや、ようだと言っているのはオレ自身まったく自身の存在に違和感を持っていないからだ。
そういうことなのだろうと思うしかないというのもあるんだが。
『異世界』
しかしこのままここに留まらせることもできないため、他の3人のように同じ異世界へ行ってもらい、そこで生きていってもらうしかないようだ。
その異世界は元居た世界とは似てる部分もあるが全く違う世界のようだ。
そもそも何故異世界召喚が起こったのかを説明してもらう必要があるんだけど・・・。
そこはライトノベルよろしく『剣と魔法のファンタジー』世界で、全体の7割を占める人族、その人族と相対している魔族が全体の2割、そして亜人が1割の世界とのこと。
人数では人族が多いが魔族は個々が強く、苦戦を強いられているらしい。そこで人族が運営している3大国家がそれぞれ神様に願う『勇者召喚』という儀式を実行したようだ。
本来は1人のみを召喚する儀式なので、その異世界を担当している別の神様も無視していたようなのだが、暇を持て余していた3神がゲームと称し今回3人の勇者召喚を勝手に実行してしまったらしい。
どうやら異世界の神は3神よりも位階?神の位は神階もしくは神位と言うらしいが、それが低いらしい。
なるほど。オレはそれに巻き込まれたわけですね。なんと不運な・・・
『頑張れ』
なので、オレもその異世界へ召喚(正式に呼ばれているわけでないので送還になるんだろうけど)するから頑張れということだ。
『ごめん』
迷惑かけて申し訳ない。別の新たな人生だと思って生きてほしいとのことだ。
いや、うん。なんとか事態は飲み込めたかな。いやぁ、普通で平凡な人生を送ってきてたのに、まさかの波乱万丈人生になるとは。
うん、ビックリ!。驚きすぎて逆に冷静になったわ・・・。
元いた世界は世界でオレがいるわけだから、あっちは勝手に任せるとして、オレはオレでこっちの人生を楽しみますか。
あっちのオレ。こっちのオレってよくわからなくなるな。よし!元いた世界は『渋谷 昴』 こっちのオレは『スバル』ということにしよう。
と言っても、もう【渋谷 昴】とは会うことも話すこともないんだけど。気持ちの問題だ。
理解も整理もした頃に女神である伊邪那美様が話しかけてきた。
「理解していただけましたか?」
「はい。ようやくわかりました。お手数おかけしてしまい申し訳ございませんでした。」
オレはイザナミ様に対してお辞儀をした。
「いえ、謝るのはこちらですから。今回はこちらの不手際で迷惑を掛けしてしまってごめんなさい」
すると隣にずっといた伊邪那岐様も謝ってこられた。
「愚息たちが迷惑をかけてしまいすまなかった。あのバカたちはここに来る前にボコボコにして今は反省させている。いずれ機を見て謝罪させる。本当にすまなかった。」
「あ、はい。わかりました。」
めちゃめちゃ謝られて逆に恐縮だよ。話題変えよ。
「えっと、他の3人のように勇者として魔族と戦うってことですか?それとオレは特に武道とかしてなかったんで弱いですよ。すぐ死んじゃう気が・・・」
言ってて悲しくなる。
「いえ、勇者として呼ばれたのはあの3人のみですので、スバルさんは勇者として戦う必要はありません。というより魔族と戦うとかもする必要はありません。これは勇者召喚された3人にも言えるのですけどね。」
「えっ?どういうことですか?」
オレはイレギュラーだからいいとして、勇者なのに魔族と戦う必要がない?
「『勇者召喚』とは勇者としての役割を持った人物を召喚するだけです。戦うかどうかは本人の意思によります。それに魔族と戦わないといけないなんて神が言う事もなく、
あの異世界の者たちが勝手に動いているだけですから。まぁ召喚された者がどう判断するかはわかりませんが。」
あ~そりゃあそうだな。勇者だから魔族を討てとかは勝手すぎだな。やりたければやればいいし、やりたくなければやらんわな。それにあっちの世界観がわからないから、人族が良し、魔族が悪しなんて
わからないもんな。
「ということはオレは自分の好きなように生きていけばいいのでしょうか?役割とかがあるのではなく?」
「そうだ。こっちの都合で異世界には送るが、スバル君の好きなように生きてくれればいい。君が感じ思ったことをやればいい。それが例え、あちらに住む住人を皆殺しにするといった結果になってもかまわない。」
何故かイザナギ様が物騒なことを言ってきた。
「いやいやいや・・・そんなことしませんよ!!!ってかさっきも言いましたが、武道とかやってませんでしたし、オレめっちゃ弱いですから!!!」
「はははははっ!例え話さ。まぁ自由にやってくれという訳さ。それと弱いのは過去の『昴』君であって、今の『スバル』君は強いぞ。」
「?」
「肉体を創造したと言ったろ。今の『スバル』君の身体能力はとても強いぞ。なにせ3神と私・イザナミの計5神分の恩恵と祝福があるのだから」
「神様の恩恵と祝福?」
「そうだ!勇者召喚だったり、神の力が関わったときは、その神の力がその者に反映される。本来は1神分なのだが、今回スバル君に関しては異例の異例5神分の力が反映されているということだな。」
うわぁ。そういうことですか。そりゃ強くなるわけですね・・・(汗)
「それは肉体的に強くなるということですか?」
「肉体的に強くなるのは恩恵だ。祝福はその異世界にあったスキルだ」
「スキル?特技とかのことですか?」
「そうだ!例えば剣の扱いが上手になる剣スキル・槍の扱いが上手くなる槍スキルなどがそうだ。」
あぁなるほど。ラノベ的なやつですね。
「そこでスバル君には、異世界に行く前にスキルなどを説明し、欲しいスキルを選んで向こうに行ってもらうことになる。」
いやぁ、ここまで来るのに長かったね。ラノベとかならスキル選びシーンとかはすぐだけど、いざ自分がその立場になるとね。
「おっと、ちょっと私は愚息たちの様子を見てくるから、イザナミにあとは任せるよ。そんじゃあまた後で。」
「えぇ。任されましたわ」
「ありがとうございます。イザナギ様」
そのままイザナギ様は消えていって、イザナミ様だけが残った。
「それじゃあ、説明に入るわね」
「よろしくお願いします。」
はじめて物語を書いてます。
評価ができるようですので、
「面白かった」
「次話も楽しみにしてます」
「更新が待ち遠しい」
など思っていただけましたら、励みにもなりますので、評価よろしくお願いします。