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27話 しるし

 

 キングサイズのベッドに寝転がり大きく体を大の字に広げる。それでもベッドの端には届かない。軽く四人は寝れそうな広さだ。


 ときめは現在絶賛エステ中だ。先程BARで鉢合わせたのは、どうやらひすいさんと話混んで出発が遅れたかららしい。


 まあ、女性同士積もる話もあるだろう。なんせ生きてる年数が半端無いし。


 おそらく今頃、翔は気が気で無いだろう。『アレ』を心の底から楽しみにしてるに違いない。


「ふわあ~、なんだか眠くなってきちゃったな……ときめはまだかな……」


 今日丸一日はしゃいでいたから疲れが出てきたようだ。まあ、遊び疲れだけど。


「ぅうん……眠い……ときめが帰って来るまでちょっと寝ようかな……いやいや! ダメだ、そんな事したら次に目を開けたら朝になってる! でも……」


 意識が途切れ途切れになる……ああ、ダメだ。これって寝る前のやつ……だ……。






 柔らかい……もふもふ……はっ! 寝てた! と、ときめは!?


 案の定、ときめが帰って来るまで起きている事は叶わず、眠ってしまったようだ。そして俺の横にやすらかな寝息を立てて寝ているときめが居た。


「ごめん、ときめ……寝ちゃってました……」


 朝日が昇り、デジタルの時計は6:35と表示されていた。すっかり朝である。


「……寝顔、可愛いな」


 いつもときめは俺よりも早く起きて朝ご飯の支度をしてくれているので、俺の方が起きるのが遅く、いつも起してくれるのが日課となっている。


 どうやらときめも昨日は、はしゃぎ過ぎて疲れていたようだ。


 そっとほっぺたを触ってみた。ツヤぷるだった。エステの効果がしっかりと出ているようだ。


 とはいっても今初めて触ったから比べようも無い訳だが……そ、そいういえば昨日キスしたから顔に触れるのは初めてじゃないなか……。


 唇でだけど……。


 急に恥ずかしくなってきた……まあ、考えても見ると未だにキスもしていなかったのが異常とも言える。一緒に住んでるのに。


「起こすのも可哀そうだし、もう少し寝かせ――」


 薄手のタオルケットを持ち上げると……ときめが下着姿だった……。何故?


「おわあ!!」


 思わず大きな声が出た。なんで下着なの!? 暑かったの!? パジャマがそこにかかってたでしょ!


「ぅん、どうしたのじゃ……おはようなのじゃ……はっ、寝過ごしたのじゃ!」


 ぎゃあ! 急に起き上がらないで! ナイスバディーがもろ見えですよ!? 


「潤! 遅刻するのじゃ! 早く、支度せぬ……と……」


 ベッドの上で立ち上がったときめは自分の状況を理解したようだ。一瞬の内に頬が染まり、尻尾が跳ね上がった。そうです、ときめさん、今あなたはそんな状態なんです。


「み、見ちゃダメなのじゃあ!! は、恥ずかしいのじゃあ!!」


 タオルケットに包まり、後ろを向いて丸くなって隠れたのだが、可愛いお尻と尻尾が丸見えだ。もう、そこにしか目がいかない……。



「かのような姿を見られたらもう、お嫁に行けないのじゃ……」


 タオルケットに包まったまま顔だけを出し、涙目で語る狐の神様……なんか前にも同じような事を言ってましたよ?


「すみません、昨日は先に寝てしまって……それに、ときめがお嫁に来てくれないと困りますよ、俺の所に……」


 その言葉にケモミミは立ち上がり、尻尾が再び跳ね上がった。タオルケットごと。ここからの角度では見えないが、反対側からみれば恐らくパンツ丸見えだろう……。


「じゅ、潤……い、今の言葉は……ぷ、ぷろぽーずの言葉かの!?」


「あ、いえ、そういった意味では無いのですが、プロポーズはまたしっかりとした場でお伝えしますので。もっとかっこいい場所と、あるものを用意しますので」


 流石にベッドの上で裸同然の彼女相手にプロポーズしました、とあっては友人知人に話せない。


「そ、そうなのじゃな、最近の祝言の事情も変わったのかの……じゃ、じゃが、ときめも潤と離れたくないのじゃ……だ、だから!」


 タオルケットを取り、下着姿で飛びこんできた!? 


 そのまま押し倒され、ふくよかな胸が当たる。腕をまわし、首元に唇を押し当てて来た。ケモミミも尻尾も少し毛が逆立っているようだ。だが、怒っている訳じゃない、これはきっと緊張してるんだろう。


 小さな音が聞こえて来た『チュウチュウ』と。これは……キ、キスマークを付けてる!? 


 しばらくすると首から唇を離し、視線をこちらに向けてきた。


「ひ、ひすいから教えてもらったのじゃ……こうやってマーキングしておけば他のおなごは寄って来ぬそうじゃ。ひすいもずっと付けておると言っておった」


 うわあ……そういえば翔、海でもラッシュガードを着てたな……あの下はひすいさんのマーキングがしっかりと入っていたのね……。


「一個ではちと不安なのじゃ! あと十個程は付けるのじゃ!」


 いや、それはもうアザみたいになるんじゃないかな? 俺、虐待を疑われないかな?


「ちょっと待って下さい、ときめ! 気持ちは嬉しいですが一つで十分です! 俺はときめ以外の女性とは――」


「おはようございます、朝食の会場へご案にゃ……」


 半裸で絡みつく美女ごしに目線が合った……社長秘書と。


「おはようございます、先ぱ――」


「にゃあ!!」


 翔が部屋に入る直前にひすいさんが尻尾で足払いを!?


「ぐわあ!!」


 あ、あれは痛い! ノーガードで顔面強打じゃないか!


「お騒がせしたにゃ! 用意が出来たら一階のメイン会場に来て欲しいにゃ! それにゃ!」


 翔を引きずって持って帰った……以外とパワフルですね。


「はむはむ」


 なんかこっちは二個目、いや三個目のキスマーク付けてるし……そんなに首ばっかりに付けないで……真夏にマフラーしないといけなくなりますから……。


 それに翔達も勝手に部屋に入ってこないでよ……修学旅行とかじゃないんだからさ……。


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