第八話 監禁!?
更新が遅れました。すいませんでした。
今年も私ともども4GCの方をよろしくお願いします。
さあて、これから龍牙はどうなるのでしょうか?
私にもわかりません!!
龍幻はその魔物が消滅するのを確認すると、すぐに地面にへたれこんでいる龍牙の方へ走り寄った。
「龍牙!!大丈夫か!?」
それに対して龍牙はさっきまでの死への恐怖のせいで言葉を発することができなかった。
そんな龍牙を見た龍幻は、龍牙の背に手をあてさすってやった。
ビクッと体を震わせ、龍牙は宙をさまよっていた視線を龍幻にむけた。
「兄、さん?」
「そうだ、俺だ。」
龍牙はやっと思考が追いついたのか、目に涙をためて龍幻に抱きついた。
「兄さん、兄さん!!」
龍牙は安心からか龍幻に抱きつきながら大粒の涙を流した。
龍幻はそっと龍牙の頭に手を置き、優しくなでた。
「もう大丈夫だ。俺はずっとお前の側にいるからな」
昔から何度も龍牙がピンチの時はいつも龍幻が助けてくれた。
龍牙にとって龍幻は自慢の兄であり、そして自分の目標でもあった。
そんな兄が友を、仲間を、なにより自分を裏切ったという事実を龍牙は信じられなかった。
いや、信じたくなかった。
そんな動揺しきった顔をしている龍牙を見た攫犀は龍牙に言うべきではなかったと後悔をしていた。だが、それでも彼は話を続けた。
「今回の敵方の戦略はこの村の地形を完璧に把握した者が計画したものだと予想されている」
「なぜ、そう言いきれるのですか?」
そう尋ねる龍牙にため息まじりに攫犀は説明した。
「どう考えてもそうなるんだ。
敵は真っ正面だけでなく村の者しか知らない隠し通路からも侵入してきたんだ。こうなると村から裏切り者がでたということは否めないだろ」
「だけど、だからって今、村にいないからって父さんと兄さんが裏切ったとはかぎらないんじゃ・・・」
「黙れ!!」
突然の攫犀の怒声に龍牙は身を強ばらせた。
「私だって信じたくない。信じたくはないさ」
「だったら・・・」
「だがな、いないんだよ。他に村を出たっきり戻ってこないやつが」
龍牙は攫犀が強く拳を握りしめていることに気づいた。
「だから、そうとしか考えられないんだ。
先程まで、私を含む幹部11人でこれからの対策について話しあった。
その結果、君をいや君の家族を特別な部屋にいれて監視することになってしまった。悪いが従ってもらうよ。」
攫犀はそういいながら悔しそうな顔をした。
「・・・分かりました。」
龍牙はそれに素直に頷いた。
その後、龍牙は連れてこられた時と同じ兵士達に手錠をかけられ、少し離れた大きな牢屋にいれられた。
「すまない龍牙、だが辛抱してくれ。お前が全く関係ないということをすぐに証明してやる。
それまでじっとしていてくれ」
「龍影様」
立ち去ろうとした攫犀を龍牙は呼び止めた。
「母さんや龍尾はどうする気ですか?」
不安そうな顔で尋ねた龍牙に攫犀は微笑んでみせた。
「大丈夫、あの2人はそのまま暮らしてもらって、それを遠巻きに我々が監視することになった。」
「それを聞いて安心しました。」
「そうか・・・ 」
攫犀はまた悲しい顔をして歩き去っていった。
龍牙は地べたに座り、その後ろ姿をじっと見つめるしかできなかった。