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第五話 爆発

友達から感想がメールで来ました。いや〜嬉しいものですね。

そんな浮かれている作者の4GCをどうぞ。

「先生、どうすればいいんですか?」

「その術の発動者に術を解除させる、それだけだ。」

「だけど、その術をかけたやつらは死んだんじゃ・・・。」

「ああ、確かにその術をかけた奴らは死んださ・・・。

だがな、その術を発動させたやつはまだ生きてるんだよ。」

「!?」

「俺も最初にそれを聞いたときは自分の耳を疑った。

なにせ、術の発動者と使用者が違うんだからな。」

龍牙達がそう思うのも当然である。

なぜなら、通常、冥力を使って発動する術は、術の発動から使用までを同一の人物が行わなければならないというルールが存在するのだ。

「じゃあ、なんですか。その呪術は冥力とは全く別の力によって生み出されたと。

そんなことってありえるんですか?」

「ありえるよ。」

今まで全く何も言葉を発していなかった麗那が俯きがち答えた。

「えっ?」

「だって・・・」

覚悟を決めたように龍牙の目をしっかりと見、続けた。


「私がそうだから。」


「君が?」

麗那の頭から足の先まで見る龍牙。

それに少し頬を赤く染めながら答えた。

「私は、というかこの村の人のほとんどが魔術を使える魔術師なんだよ。」

確かめるようにして蔦轡の方を向く龍牙。

それに対して頷きながら蔦轡は説明した。

「私達鳥人族はある理由で保有する冥力の量が他の人と比べ極端に少なくてね、よく攻め込まれていたんだ。そんな中、だいたい今から200年くらい前、異界から来た人がいたらしくてね。」

「異界?」

聞き慣れない言葉に戸惑う龍牙。

「パラレルワールドと言ってな、いくつもの世界が平行に存在しているらしい。で、そのうちの1つがこの世界ということらしい。

まあ、世界と世界を渡ることができるのはほんの一握りだけだがな。」

鶯劍がよこから説明する。

それに頷き蔦轡は続ける。

「その人はどうやら魔法を日常的に使うような世界から来たみたいで、様々な魔術を使えたらしい。記録によるとその人はその体を遠く離れた場所に飛ばしたりできたとか。

まあ、その人に魔術を教えてもらって、今に至るという訳だ。」

「じゃあ、その術者は誰でいったいどこにいるんですか?」

「分かってはいるんだが場所がな・・・。

そういえば蔦轡、外が妙に騒がしいが、どうしたんだ?」

先からの妙な振動に疑問を持っていた。

「どうせまた近くの村の奴らの仕業だろう。」

蔦轡はいつものことだと軽く流そうとしたが、いつものとは違うことに気づいた。

「だが、それにしては爆発物が多いな。」

「まさか、な」

鶯劍は一度目を瞑った後、突然立ち上がり、ドアの方へと向かった。

「どこにいくんだ?」

蔦轡の質問に足を止め振り返る。

「外だ!!早く連れていけ!!」

「なぜそんなにいそぐ?」

「これは近くの村のではない。恐らくは世界政府の野郎共だぞ!!」

「なんだと!?」

「だから急げ!!」

「分かった。」

「龍牙!!行くぞ!!」

鶯劍の呼びかけに全く答えない龍牙。

「龍牙!!」

龍牙はハッとなり鶯劍の方を向いた。

「なんですか?」

「なんですかじゃない!!戦闘になるかもしれない、気をつけろ」

「はい。」

「行くぞ」

走る蔦轡についていく龍牙と鶯劍。

麗那は3人が角を曲がるまでその背中を見つめていた。


鳥人族の村である『朱雀里』では、爆発音が鳴り続けていた。

爆発音が1つする度に建物が1つ。

大量の爆発は朱雀里の建物を雪崩のように粉砕していった。

「これは・・・」

その光景に蔦轡は唖然とした。

「なんでまた、このタイミングで・・・」

「先生、どうしますか?」

龍牙が鶯劍に指示を求める。

「そうだな・・・。龍牙、今回はお前が作戦を立てろ。」


「ええっ!?俺ですか!?全くと言っていいほど自信ないんですけど・・・。」

鶯劍の突然の爆弾発言に戸惑う龍牙。

「大丈夫だ。お前ならできる。」

「どこからそんな自信が湧いてくるのか教えて下さいよ・・・。」

龍牙はため息をつきながらも考える。

少し考えた後、龍牙は口を開いた。

「なら・・・・」









「こちら鶯劍、ここから見た限り、敵の数は21、いや22だ。」

中央施設にある時計台の上に座っている鶯劍がこめかみに手を当てながら話す。

『そうですか。予想以上に人数が多いですね。』

龍牙の声が耳を通してではなく直接脳内に響く。 これは思念伝達術(テレパシー)である。

「ああ、しかも全員、結構な実力者みたいだぞ。」

『だからこそこれが効くんですよ。』

「そうかもな。準備はできたか?」

『ああ、今完了した。』 鶯劍の頭の中に蔦轡の声が響いた。

『予定通り。Gポイントまで設置した。後はお前の弟子しだいだな。』

先までとは違う冷静さの中に獰猛さを含んだ声で蔦轡は続けた。

『分かってますよ。ではこの通信終了後30秒で開始します。では、お二人とも龍のご加護があらんことを。』

「ああ」

「私的には朱雀のご加護を預かりたいがな。」

蔦轡の軽口を最後に、プツッという音をたてて通信は終了した。








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