一章 異世界へ 召喚
俺ーー生明零は普通の男子高校生だ。
顔立ちはギリイケメンかな?という感じ。背は173センチ。勉強は平均少し上、
運動に至っては、前回の体力テストでオール全国平均と同じという謎の奇跡が起こった。
だが、唯一得意なこと、それは機械をいじることだ。
自分で言うのもなんだが、俺は天才だと思 う。
母親はゲームクリエイター、父親がなんかよくわからんハッカー的な何かをしている影響で、4歳の頃からパソコンに触れ、小学校に上がる頃には、両親より機械について詳しくなっていた。
その結果、俺はパソコンに関することならば世界の誰にも負けないと言い切れるレベル日なった。
そして次は、唯一不得手な事‥‥それは他人との会話だ。
俺は他人の言葉にうまく返すことができ ない。
どうやって返そうか迷っているうちにあいての気を悪くしてしまう。
おかげで友達はみんなに避けられて一人のみ!
はーっはっはっはっはっ‥‥はぁぁ‥‥
(友達欲しいなぁ‥‥)
そんなことを考え、軽くため息をついていると後ろから肩を叩かれた。
「ため息をつくと幸せが逃げるぜ?生明」
そんなことを言ってくるこいつは氷室響也
だ。
サラサラの茶髪、少しつり上がった強気な目、形の整った鼻と口。 更に運動神経抜群、成績優秀。
まあ簡潔に言うと、イケメンだ。
コミュ障の俺に諦めず話しかけてきてくれた
性格もイケメンなチート野郎だ。
そのお陰で今では打ち解け、俺の唯一の友達となっている。苗字呼びなのはアザミを名前と勘違いして呼んできたときの名残だ。
「なら俺のおかげで俺の周囲は幸せだらけだな。と言うかもうすぐ一限始まるけど席つかなくていいのか?」
と、ニヤリと笑って返す。
それ聞き時計を見ると、響也は慌てて席に帰っていった。
響也が席に着くのと同時に茜先生が入ってきた。
「おはようございますぅ。みなさ〜ん」
茜先生がどこか抜けたような声で挨拶をした後、出欠をとりはじめる。
茜先生はその声の通り、どこか抜けている感じがある。そんな雰囲気のせいで、生徒には人気が高く、茜ちゃんの愛称で親しまれている。
自分の名前が呼ばれ、返事をした後、なんの気もなしにふと上を見上げてみると、天井に光り輝く六芒星の魔法陣があった。
見間違いかと思い、目をこすりもう一度見た瞬間、教室が、
白く染まった。