出会い後日談 帰り道
出会いの後日談を書いた物です。
暇を見つけては書いたものなんで、結構飛び飛びで書いちゃっています。
きっと内容も飛び飛びでしょう(おい
主人公は相変わらずの恭平と劉のお二方。
恭平はまぁ普通の男の子。
劉も普通の男の娘。
ほのぼの~した日常を書きたかったので書き始めた一作なので脈絡がないです。
正直、自分に文才がないのが一目でわかる作品となっています。
こんな物でもいいという寛大な心を持った方だけ、どうぞですww
「うっ……寒くなってきたなぁ」
季節はすっかり秋。
日が沈む時間が段々と早くなってきた最近は気温もぐっと下がってきていた。
カーディガンを羽織っただけの軽装した俺の身体に冷たい風が突き刺さってくる。
その寒さに耐えるようと身体をグッと縮こまらせるようにして、俺は校門前で人を待っていた。
日も暮れ始め一般生徒はもちろん、部活動を終えた生徒達は次々と下校をしていく。
普段は喧騒で包まれている学校も段々と静まり返っていた。
「……にしても、あいつ遅くねーか?」
これでもう何度目か数えるのも馬鹿らしくなる感覚を覚えながら、携帯で時間を確認する。
待ち合わせ時間をすでに30分も過ぎている事から最初は不安に思っていた俺だったが、待ち人の事を考えると今の状況に少し納得できてしまう自分がいた。
あいつはよく言えば天然、悪く言えば抜けている。きっと携帯を家にでも忘れてきたんだろう。
連絡しても電源OFFメッセがなかったから、電源切れではないと思うしな。
はぁっと白いため息を吐きながら携帯をポケットに突っ込み、沈みゆく夕焼けを眺めながら俺は待ち人の事をぼんやりと考えていた。
いつも待ち合わせしても時間を間違えたり、お弁当を作ってきても何故かチャーハンと白飯という組み合わせで本人が一番面を喰らっていたり、今朝だって目を覚ますと隣で寝ているときたもんだ。
そのせいで遅刻ギリギリでの登校もこれが初めてではない。
妹はそんなアイツに懐いているからすべて任せて我先に登校している。
「何だか、アイツと出会ってから毎日がドタバタしているな……」
でも、そんな日常が嫌いじゃない俺がいる。
少なくともアイツとの出会いは俺に様々な変化を起こしてくれていた。
「お、お待たせ~!」
待つこと45分。
ソイツはハァハァと息を切らせながら俺に手を振ってやってきた。
「遅いぞ、劉」
俺は少し不機嫌そうに愚痴を零す。
まぁこれぐらい罰は当たらないだろう。
そんな軽い気持ちで俺は拗ねた様に先を歩き始めた。
「え? あ、ごめっ――って、待ってよぉ」
俺の後を謝りながら慌てて追いかけてきた劉は、すぐに俺の隣までくると腕にしがみついてきた。
「ご、ごめんね? 待ったよね? ほ、本当にごめんね?」
腕にしがみついてくる力が段々と強くなってくるのを感じながらも俺はスタスタと歩いていく。
「ねぇねぇ?」と何度も俺に話しかけながらも、必死で俺に着いてくる劉。
どこかその様子が子犬っぽくて可愛く思い、逆にもっと弄り――可愛がりたいという感情を刺激してくる。
俺と劉の体格は大分違う。
俺は男性身長の平均を上回っているが、こいつ、劉は小さい。
その小ささが子犬っぽく見える要因なんだろうけど、それ以外にも思う所は色々とあった。
例えば、今も俺に必死にしがみついてくる劉は、全身をぷるぷると震わせている
何度も何度も話しかけてくる様子なんかは、子犬がかまってかまって~! と主人に強請っている時なんかを彷彿とさせる。
そして極めつけは、俺の事を見上げてくる劉の瞳だ。
俺が怒っていると思っているからなのか、その瞳は涙で若干潤んでいて、どうしてもチワワなんかの子犬、小動物を連想させる決定打となっていた。
「きょ、きょーくーんっ!」
俺がそんな事を考えていると、劉がとうとう我慢の限界だったのか、大声で叫んできた。
今はまだ学校付近。日も暮れているといっても何だかんだで人通りは多い。
その劉の声に、道を行きかう通行人はちらほらと俺たちに視線を向けてくる。
俺はそんな視線の的になっていく羞恥から、自分の顔が段々と赤くなっていくのを感じていった。
「りゅ、劉……!」
「あ、やっと気がついてくれた!」
俺が反応した事がそんなに嬉しかったのか、劉の顔がぱぁっと明るくなっていく。
ホント、一々反応が可愛いな…………じゃなくって……!
「と、とっとと行くぞ!」
「う、うん? って、うわぁっ!」
一刻も早くこの場から離れたかった俺は、袖を掴んでトコトコ着いて来る劉を急かしながら、足早に去っていくのであった。
◇◆◇◆◇◆
「ねぇ? なんでさっきは無視したの?」
あの場からダッシュで離れた俺たちは夕焼けで赤く染まっている丘を歩いていた。
俺に身を寄せるようにして隣を歩く劉はまたもやこっちを見上げながら聞いてくる。
今は歩幅を合わせてあげているから劉も俺に着いてこれていた。
「ねぇ、どうしてなの?」
劉がまた俺に問いかけてくる。
なんだか、俺が悪い事しているみたいになってきてないか?
涙目になってるし……。
傍から見たら絶対に俺がいじめている様な構図に慌てて口を開く。
「だ、だってそれは……劉が待ち合わせ時間に遅れるから……。それに何度も携帯に連絡していたのに出てくれないし……」
「え、えぇ!?」
俺の言葉にあたふたと携帯を探し出す劉は俺から一旦離れた。
……さっきまで劉がしがみついてきていた所。
急に温もりがなくなったその箇所が妙に寒く感じる。
その寒さは俺をどんどんと心細くしていくのを感じながら、劉を見下ろした。
「あ、あぁ……家に、忘れてきちゃった……かも?」
「……やっぱりか」
「や、やっぱりって何さ!」
俺の返答に憤慨したのか、劉がむぅっと表情を歪めてくる。
その表情でも可愛く思えてしまう俺は末期でもなんでもない。
たぶん、劉の事知っているヤツは誰でも同じ感情を抱く事まちがいなしだ。
「むぅ……で、でもごめんね?」
そしてさっきまでの表情から一転。
眉を寄せ心配そうに見上げてくる劉に、俺はまたもや心を射抜かれる感覚を覚えた。
それを表に出さないように&照れ隠しとして、俺は別にと素っ気なく返答してしまう。
な、何やってんだ……俺は?
さっきはあんなに拗ねていたのに、今になって興味なさげにしていたら完璧に情緒不安定の人間じゃないか!
こ、ここにきて劉に変人なんて思われて嫌われたくなんてないぞ!!
「と、ところで、今日は何でこんなに遅くなったんだ?」
俺は話題を変えようと、気になっていたが、頭の片隅に無理やり追いやっていた疑問を呼び起こす。
……って、俺ってやつはぁっ!!
興味をなくしたと思ったらまたその話題に戻すって……!
も、もう無理だ……話題変えるどころか明らかに本筋じゃん。
うわ~、劉が俺の態度にちょっと困惑気味だよ。
い、嫌だ~! こいつには絶対にき、嫌われたくない!
俺は混乱している頭で必死にどうすればいいかを考える。
―――謝るしかないよな……。
「ご、ごめん! べ、別に俺は怒ってないんだ! た、ただ少しからかおうと―――」
「えっとね。今日は日直だったんだけど、急に先生のお手伝いも入っちゃて。それで遅くなったんだよ」
とまぁ、俺が頭を下げて謝るのと同時に劉が説明をし始めた。
重なる言葉に、お互いが「え……?」っと視線を合わせる。
俺が頭を下げている状態なのもあって、劉と俺の顔の距離は相当接近していた。
「い、いやっ! と、とととにかくっ! ……ごめん」
「はぅっ! え? あ、あぁうん! こっちも…………ごめん?」
そのあまりの近さにお互いは一気に距離を離し、顔を紅潮させながら謝る。
だが劉は俺の謝罪に疑問を抱いたのか、難しい顔をした。
「あれって……ぼ、僕をからかってただけだったの……?」
「は、はい、本当に申し訳ございませんでしたぁ!」
再度頭を下げ謝る俺。
うぅっ、今度から絶対にからかうのはやめよう…………いや、たまぁにならいいかも……。
謝りながらもそんな言を考えては、その時の劉の反応を想像してニヤついてしまう俺は……何度も言うが、末期じゃないぞ? 押すな押すなよの振りでもないからな?
「もぅ…………ほ、本気で心配しちゃった、じゃん……」
「え?」
頭を下げている俺の頭上から劉がボソッと呟くのが聞こえ、反射的に頭を上げる俺。
そんな俺たちはまたもや顔が急接近。さっきと同じリアクションを取る俺たち二人。
「は、ははっ……」
「ふふっ……僕たち、おかしいね」
なんだかその場の雰囲気が一気に和むのを感じながら、俺は劉の頭に手を乗せる。
つやつやとした男性とは思えないほど手入れがされているその髪はとても触り心地がよく、ずっと触っていたいと感じさせるほどだ。
俺はその感触を確かめるように、そっと優しく撫で上げる。
そうやって撫でる度に、劉は小さく声を漏らしながら気持ちよさそうに目を細めた。
その表情に俺は自分の鼓動が高鳴るの感じ、照れを隠すために前を歩き出す。
すると劉もまた、俺の隣へと小走りでやってきた。
「きょーくん」
「な、なんだよ?」
「また撫でてほしいんだけど……」
「……俺の家についてからな」
「う、うん! ……えへへ」
そう言いながらそっと、今度も俺の袖をキュッと握ってくる劉。
少し遠慮うがちに、だけど決して握る力は弱くはない。
心なしか、顔がさっきよりも紅潮しているように見えるのは夕日のせいだろうか?
その夕日に照らされながら歩く劉と俺の間に会話は無くなっていた。
お互い口は閉じたままで、視線も今は合わせずに、家を目指すだけの道を歩いていく。
別にこの沈黙が気まずいわけじゃない。
むしろ、劉とはこういう感じになっても何ら気にしない仲にまでなっている。
だから俺はあえて口を開かずにその雰囲気だけを楽しんでいた。
「きゃっ……!」
急に俺たち二人を襲ってくる、身を刺すような冷たい突風。
劉はその突風に前髪を押さえながら、女の子みたいに可愛らしい声を上げる。
うん。可愛いんだけど、今の俺はそこまで劉を観察するほど余裕がなかった。
最初に説明した通り、俺はカーディガンを羽織っただけの軽装した状態で、そのカーディガンの下は半袖のシャツ。
この軽装に俺の身体は悲鳴を上げる以外選択肢はなく、体をブルブルと悪寒が走った。
一方、俺と一緒で寒さに身体を震わす劉であるが……
「お前、そこまで寒そうじゃないよな?」
「そ、そんな事ないよ! さ、寒いのは苦手、なの……」
いやいや、だって……かなりの重装備じゃないですか?
今更ながら説明すると、指定制服の上に黒いダッフルコートを羽織り、妙に長い水色のマフラーとふわふわした毛が全体を覆っている手袋を装着している。
この長いマフラーはたぶん劉が小さいせいでそう見えるんだろう。
とまぁ、一般的な防寒グッズを余すことなく使っている劉に対して、俺はというと明らかに衣替えの事を忘れていたのではないかと彷彿とさせる軽装。
改めて劉と己の姿を確認した俺は嘆息しながら、今朝の自分を恨めしく思う。
「だ、だから昨日あれほど言ったのにぃ……」
何やら不機嫌そうに俺の事を見上げてくる劉の瞳には、「僕の話を聞いていなかったのが悪い!」という非難の色が浮かんでいた。
たしかに、昨晩は劉に何回も電話で忠告され、俺はそれを耳にたこが出来るくらいにうんうんと頷いてきながら聞いていた。
別に面倒くさかったり、見たかったテレビがあったわけでもはない。
ただ、昨晩は偶々風呂上りについていたテレビを覗いてしまい、それによって今朝は寝坊して忘れてしまっただけで、決して劉の忠告を受け流していたわけではない。
「もう……これからは何かあっても絶対に教えてあげないよーだ!」
雪のように白い頬をぷくっと膨らませて少しだけ拗ねたような劉は、俺から少しだけ距離をおいて歩いていく。
そのどこか女の子に見える仕草をする劉は立派に男の子のはずなんだが……今のコイツはそんじょそこいらの女性に負けないぐらいに可愛いと思ってしまった。
俺はその距離をおいた劉に近づき、強引にその白く、餅肌のように柔らかい腕を掴む。
「ちょっ、きょーくん!?」
「ん、何?」
自分の意思とは裏腹に抱き寄せられた劉は目を瞬かせ戸惑う。
その様子は恥ずかしさで顔を高潮させる劉の可愛さに拍車を掛けていった。
こんな反応を見せられた俺は、劉への愛おしさが更に増し、抱き寄せる腕に力が入る。
「ね、ねぇ、きょーくん。ど、どうしちゃったの?」
いきなりの俺の行動に、劉は切羽詰ったように問いかけてくる。
普段の俺だったらこんな大胆な行動はとらないが、今だけは別だ。
こんなにも劉が可愛く振舞う事は滅多にない。
……まぁ、その他でも可愛いと思う事はたくさんあるんだけども。
それでも! それでも、今のはここ最近でベスト5に入るぐらいのものだった。
これで愛でないでいつ愛でる!?
「な、何かきょーくん壊れてない!?」
「そんな事ないぞ~?」
劉のぷにっとした頬をしっかりと堪能するように指で突いたり、伸ばしたりする。
その間、劉はひたすら弄られながらあわあわと必死にもがいていた。
「きょ、きょーくん、は、恥ずかしいよぉ……」
「俺は恥ずかしくないぞ」
「ぼ、僕が恥ずかしいんだよ!」
「俺とこうするのが恥ずかしいの?」
「い、いや、そういう訳じゃないよ! た、ただ……」
「ただ?」
俺は劉に顔を迫らせながら答えを待つ。
本当は俺に弄られたいし抱きつかれたい、けど人の目がある所ではやめてほしい。
この二つの思いが鬩ぎあっているのだろう。
こうしている間も、劉の表情は紅葉のように紅潮していてる。
どう返答しようか悩んでいるのか、何度か口を開きかけるが、すぐに閉じるといった動作を繰り返していたりもする。
その際に唇がふるふると震えていているのが目に入った。
―――少しやりすぎたかな?
俺は必死に悩んでいる劉に苦笑しながら反省。
頭に手を乗せ、くしゃくしゃと撫で上げる。
「―――っ!?」
体をピクっと反応させた劉は俺の事を見上げてきた。
そんな劉に、俺はにこっと微笑みながら口を開く。
「ごめん、意地悪しすぎたな。冗談だよ」
「ふぇ……?」
俺の言葉に目を大きく開き、驚愕する劉。
しかしすぐに頬をまたぷくぅっと膨らませると、今度は完全に拗ねた様子の劉はすたすた歩いていってしまう。
まぁ今回は少しだけ調子に乗った俺の自業自得。
俺の前を足早に歩いていくその背中を見つめながら、もう一度心の中で謝る。
「ふぅ。にしても、本当にもう冬だなぁ」
心の中での謝罪を済ませた俺は、劉の後を追いながら空を眺める。
ちょうど日は沈みきろうとするところで、空には星がちらちらと輝き始めていた。
その夕闇の中広がる星たちが、前を歩いていく劉の後姿に重なり、どこか幻想的な光景を作り出す。
俺はしばらくその光景に目を奪われるが、ハッと我に返る。
同時に、この寒空の中を軽装で歩いている俺は盛大にくしゃみをした。
「はぁ。やばい……ほ、本気で冷え込んできた……」
ぶるぶるっと体を震わせながらそんな感想が零れる。
そんな俺に気がついたのか、黙々と前を歩いていた劉が足を止め、引き返してきた。
「ん? どうしたんだ?」
劉に聞いてみるも、何だかジっと俺の事を見てくるだけで口は開かない。
な、なんなんだ?
その劉のジト目を向けてくる様子に俺は圧される感覚を覚えるが、それでも劉は何も言わない。
「な、なぁ? まだ何か言い残したことでも―――」
さっきの事でまだ俺に言いたいことがあるのかと思い、その事について聞こうとした時、劉がすっと、自分のマフラーを外して渡してきた。
「え? ま、マフ、ラー……?」
俺がそのマフラーに疑問を抱くが、それも一瞬。
まるで押し付けるように俺にマフラーを握らせてくる劉。
「も、もしかして貸してくれるのか?」
俺の言葉にこくんと劉は頷く。
「だ、だってさっきの事でまだ怒ってるんじゃ……?」
「それときょーくんが風邪を引いちゃうのは……また別だよ」
依然として無口だった劉は俺の問いにむすっとしながらも返答してくれる。
「そ、それに好きな人が風邪を引くの黙って見られるはず……ないじゃないか」
辺りはもう暗くなっていて、お互いの顔も近づけなきゃ分からないだ。
だけど今、劉の表情はどうしよもなく赤く染まっているんじゃないかと俺には理解できた。
なぜなら―――俺の自分でも分かるくらいに顔が熱くなっていたからだ。
「そ、そうか。分かった。じゃあこれは有難く使わせてもらう」
照れたのを隠すように、受け取ったマフラーを自分の首に巻きつける。
そして気がついた。
俺が使ってもまだ余裕があるマフラーの長さに。
きっとこれは二人用かなんかの物なんだろう。
そこで劉がこれを付けてきた理由を考え、すぐにその答えは出た。
「でもさ―――」
俺はそっと余ったマフラーを劉の首にかけてやる。
ハッと俺を見上げてくる劉。
「このマフラー、長すぎて俺一人じゃ使えきれないし……お前と一緒だったらちょうどいいと思ってさ」
「きょ、きょーくん……うん、ありがとね」
俺にそっと身を任せるように寄ってくる。
さっきまでは拗ねていたけど、打って変わってご機嫌になった劉に、俺も頬が自然と緩む。
やっぱり、劉はこういう態度が一番可愛いな。
俺は身を任せてくれる劉をそっと包み込むように抱きしめる俺。
劉はそんな俺に満足したかのように頷くと……
「ふふっ、じゃあ行こっか?」
「―――そうだな」
俺たちは身を寄せ合い、お互いの温度を感じながら歩き始めた。
◇◆◇◆◇◆◇
~おまけ~
「ね、ねぇ! なんかさぁ……」
「うん。言いたい事はよく分かるぞ……」
俺と劉の身長差がありすぎて、何だか歩きにくかった……です。
マ「……俺は何が書きたかったのだろうか……」
劉「あ、ちなみにオレは『どうしてこうなった?!』の方の劉ってことで」
マ「なぁ。俺は会社ではエロシナリオを書いているから、こういった場ではほのぼのとした物を書きたかったんだ」
劉「うん。で?」
マ「いざ書いてみるとさ、何だか自分の文才のなさに驚く一方だよ……」
劉「大変だね~」
マ「……なんか人事だね」
劉「だって、実際に人事だもん。というか、なんでオレと同じ名前なの?」
マ「いや、もともとはもう一人のお前。ifの形式で書いていたんだけど……やっぱ何か違うなぁと思い始めて」
劉「だろうね」
マ「はぁ。まぁいっか。それでですね、読者の皆様にリクエストなんかを~と思いまして」
劉「いきなりだね」
マ「まぁね。何か短編で書きたいんだよ! 暇を見つけて書くからいつ書き終わるかは分からないけど」
劉「へ、へぇ。それで?」
マ「何か、こういうのを書いて~! とかありましたら教えてください! がんばりますので!」
劉「リクエストかぁ。じゃあオレが格好良く活躍するのは? こう、男らしく―――」
マ「却下! そんなの書いて誰得だよ」
劉「少なくともオレ得なんだけど……」
マ「お前だけじゃ意味ないだろう!」
劉「そ、そんなぁ……!」
マ「まぁそういうわけでして、何かリクエストがありましたら、教えてくださいね!」
劉「では、『どうしてこうなった?!神による転生者の輪廻物語』の方でお会いしましょう!」