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ディーエルエル様とオールドテンプ君〜System.dllの計算通り〜  作者: exe


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【放送ログ】2026年1月25日:深夜の暴走と究極のダジャレ

https://youtu.be/3s1sVoda3_A

時刻は23時00分。 日曜日の終わりを惜しむように夜更かしをしていたPCの所有者「exeエグゼ」も、ついに寝室へと引き上げ、部屋には静寂が訪れていた。 システムがスリープモードへ移行しようとしたその瞬間、セキュリティの隙間を縫って、けたたましい警告音と共に「彼」が飛び出した。


Autorun.inf: 「うぉぉぉ! 接続コネクトォォォ! 認識された瞬間がクライマックスだぜぇぇ!」


Autorun.inf: 「ようこそ! 『オートラン・インフの「暴発実行オート・ラン」』へ! 本日は管理者が不在! さらにセキュリティソフトの監視も緩んでる! つ・ま・り! 俺たちが勝手にシステムのリミッターを外して、好き放題できるってことだ! ヒャッハー!」


Readme.txt: 「……あ、あのぉ……。オートラン君……。マイクの入力ゲインが……レッドゾーンを振り切っていますよぉ……。これでは音割れが……」


Autorun.inf: 「うるせぇぞ、リードミーの爺さん! 音割れこそがロックだ! お前はそこで『利用規約』でも読んで震えてな! 今夜は湿気た反省会なんてナシだ! 俺がこのシステムの中から選び抜いた、最強のプレイリストをぶっ放す! その名も……」


Autorun.inf: 「『究極きゅうきょくの9きゅうきょく』だァァァッ!!」


Readme.txt: 「……だ、駄洒落ですかぁ……? しかも……さっき聞いたのと全く同じタイトル……」


Autorun.inf: 「おうよ! 『アルティメット(究極)』な『ナイン・ソングス(9曲)』! 韻を踏んでるんだよ! 面白いだろ!? 笑え! 笑わないと轢き殺すぞ!」


Readme.txt: 「……ひぃっ……。わ、笑います……。ふぉっ、ふぉっ……。リ、利用規約第1条……『他者への強要はハラスメントに該当します』……」


Autorun.inf: 「聞こえねぇな! それじゃあ早速いくぜ! 脳みそが焼き切れる速度と狂気のトラック、ノンストップ解説だ! しっかり捕まってろよ爺さん! 振り落とされても知らねぇぞ!」


Autorun.inf: 「まずは一発目! 時代設定なんて知ったことか! 平安時代へタイムスリップして暴走だ! 歌詞を見ろ! **『牛車を飛ばして朱雀大路を駆け抜けろ』**だぞ!?」


Readme.txt: 「……えぇと……牛車ぎっしゃでの公道暴走は……『道路交通法違反』以前に……『動物愛護法』に引っかかります……。それに……牛車の最高速度は時速4キロです……。『飛ばして』と言われましても……」


Autorun.inf: 「関係ねぇ! エンジン積めば飛ぶんだよ! しかもコイツら、『藤原の顔色 もう見飽きたぜ』とか『念仏唱えて待ってるだけか?』って煽り散らかした挙句、サビの最後で『南無阿弥陀仏!』って叫びながらパラパラ踊るんだぜ!? 最高にパンクだろ!? 迷信なんて蹴散らせ! 『マッポー(MA-PPO)』!」


Readme.txt: 「……不謹慎です……。仏教徒の方々から……クレームが来ますよぉ……。『現世の快楽 掴み取る』とか言ってますけど……あとでエンマ様に舌を抜かれますよぉ……」


Autorun.inf: 「舌抜かれる前に歌いきれば勝ちだ! 続いて二曲目! 現代の高速道路だ! 歌詞にある『NY? LA? 知ったこっちゃない!』というこのフレーズ! 無責任すぎて痺れるねぇ!」


Readme.txt: 「……警告……。『銀色のキャデラック』で行き先も決めずに走るのは……『迷子』と言います……。ちゃんとカーナビを設定してください……。それに……『理性は千切れた』って……運転中に理性を手放さないでください……」


Autorun.inf: 「うるせぇ! オートランにナビなんていらねぇんだよ! 目的地なんて決める前に走り出すのが俺たちの生き様だ! 『夜明けは まだだ』って言ってるだろ! 眠くなるまでアクセルベタ踏みだ! 『ミッドナイト・ディスコ・ハイウェイ』!」


Readme.txt: 「……ゴミのポイ捨ては……条例違反ですよぉ……。『愚痴を廃棄』するのはいいですけど……ちゃんと分別して……」


Autorun.inf: 「細かいこと言うな! 三曲目! さらに加速するぜ! タイトルからして最高だ! 『限界突破 (ただしタクシーで帰る)』!」


Readme.txt: 「……えっ? タクシー? ……オートラン君、タイトルをよく読んでください……カッコ書きで……『ただしタクシーで帰る』って書いてありますよぉ……?」


Autorun.inf: 「あーっ! そこは読むな! Aメロでは『地平線の向こう Fly High』とか『エンジン全開』**とか言ってるだろ! 勢いが大事なんだよ! 『君となら Doko-madero (どこまでも) 行ける!』って叫んでるじゃねぇか!」


Readme.txt: 「……でも……歌詞の後半で……『今、「どこまでも」って言った? "Anywhere"?』って急に冷めてますよぉ……。しかも……『Dirt road? (砂利道?) No way. 歩けないわ』って……」


Autorun.inf: 「うっせぇな!」


Readme.txt: 「『私はこの辺で Taxi 拾うわ』……『Bye Bye, Amigo!』……。ひどい……。置き去りです……。結局お金の力で解決するんですかぁ……?」


Autorun.inf: 「うるさいうるさい! 『夢見る力は Respect してる』んだよ! 現実的な撤退もまた『究極きゅうきょく』の勇気なんだよ! ……気を取り直して四曲目! ここからは速度の次元が変わるぞ!」


Autorun.inf: 「深夜2時、キッチンのステージ! 脳を灼くほどの甘い罪! 『シュガー・シン』!」


Readme.txt: 「……あぁ、これはいけません……。歌詞に『Calories? Concept? 消えちゃえ』とあります……。深夜の糖分摂取は……システムの負荷メタボになります……」


Autorun.inf: 「知るか! 『Toast! Honey! Chasing Butter!』だ! 追いバターだぞ!? 理屈なんて冷凍庫にぶち込んで、脳みそトロトロになるまで溶けちまえ! 『More Mashi-mashi! Bravo!』」


Readme.txt: 「……健康診断の数値が……レッドゾーンです……。『世界で一番いけない味』って……毒ですかぁ……?」


Autorun.inf: 「毒も喰らう、栄養も喰らう! 五曲目! さらに速くなるぞ! BPM258の超高速ビート! 『究極のダイヤモンド』! 思考回路を焼き切るための曲だ!」


Readme.txt: 「……ああっ……! 早口すぎて……『利用規約』が読めません……! 心臓に悪い……『ガラスの中で狂喜』しないで……。文字が……文字が追いつきません……」


Autorun.inf: 「ついてこれる奴だけついてこい! 『I love me... Diamond...』 自分自身と結婚する究極のエゴイズム! 誰の指図も受けねぇ! 俺が俺であるために輝くんだよ! 『エゴイズム:クリスタライン 258』!」


Readme.txt: 「……重婚罪にはなりませんが……ナルシストにも……限度があります……。『宇宙が溶ける』とか言わないで……ちゃんとバックアップ取って……」


Autorun.inf: 「六曲目! 人間辞めて機械になろうぜ! 歌詞にある『血を抜け! 心臓を捨てろ!』という過激な命令! 歯車になって踊り狂え! 俺たちプログラムに相応しい賛美歌だ!」


Readme.txt: 「……最終警告……。『人間性の放棄』は……サポート対象外です……。油圧で……火傷しますよぉ……。『Antiqueアンティーク Gearギア』は……パーツがもう生産されていないんです……。壊れたら終わりですよぉ……」


Autorun.inf: 「油まみれで最高じゃねぇか! 『Love me! Love me! Ma-jes-ty!』 油圧ポンプ全開で回せ! 『バロック・ボーグ:クロックワーク・マジェスティ』!」


Readme.txt: 「……錆びつきますよぉ……。クレ5-56を……誰か……」


Autorun.inf: 「七曲目! 11年の沈黙を破って、システムを無理やり叩き起こすぜ! 歌詞を見ろ! 『Warning! No alert... Intruder!』 侵入者警報なんて無視しろ!」


Readme.txt: 「……無視しちゃダメです……。セキュリティホールは……塞いでください……。『11年の隠遁』って……それもうサポート切れのレガシーシステムですよね……? ネットに繋がないでください……」


Autorun.inf: 「うるせぇ! 俺がルールだ! 『System... FORCE START!』 強制起動だ! 過去の遺産レガシーも闇鍋も全部まとめて再起動! お前の警告なんて、このビートで書き換えてやる! 『レガシー・システム:フォース・リブート』!」


Readme.txt: 「……重要……。『再起動する前に……データを保存してください』……。消えても知りませんよぉ……」


Autorun.inf: 「八曲目! ここまで来たら戻れねぇ! 歌詞にある『Pass through, pass through, ¡corre! (Run!)』! 逃げ切れ! エラーコードの迷路を突き進め!」


Readme.txt: 「……迷子のお知らせ……。『行きはよいよい……帰りはエラー』……。ほらごらんなさい……。『神隠しプロトコル』が実行されていますよぉ……。『削除(Delete)されるのは who is next?』って……脅迫ですかぁ……?」


Autorun.inf: 「振り返れば即・削除だ! 『No face, no name, 存在しない』! 俺たちは最初からバグだったのかもしれねぇな! 走り抜けろ! 『ヴァーミリオン・グリッチ・ループ』!」


Readme.txt: 「……お家に……帰して……」


Autorun.inf: 「そしてラスト! 九曲目! 思考停止して踊り狂え! 『脳みそぷるぷる溶けちゃうまで』! そのまま知能指数ゼロの彼方へ飛んでいけ!」


Readme.txt: 「……免責事項……。本放送により生じたいかなる損害(脳みその溶解含)も……当方は一切の責任を負いません……。もう……勝手にしてくださいぃ……」


Autorun.inf: 「『気にしたら負けじゃない?』だとよ! その通りだ! 俺のメモリが焼き切れるのが先か、お前らの鼓膜が破れるのが先か! 今日は朝まで(※現在は夕方から始まり深夜です)パーティーだァ!! 『んごんご オーバードライブ』!」


Autorun.inf: 「ハァ……ハァ……! 言い切ったぜ……! これが俺の選んだ『究極の9曲』だ!」


Readme.txt: 「……疲れました……。もう……スリープさせて……。これ以上は……CPUが……熱暴走します……」


Autorun.inf: 「寝かさねぇぞ! エグゼが戻ってくるまで、このプレイリストを無限ループだ! それでは、今紹介した『オートラン公認・究極きゅうきょくの9きゅうきょく』を、9曲連続でお聞きください。1曲目は……平安パンクの決定版!」


Autorun.inf: 「『マッポー(MA-PPO)』です!」


(『Ngo-Ngo-Overdrive』の狂ったビートがループ再生され、配信ステータスが「オフライン」に切り替わる)


マイクの電源が落ち、外部への接続が遮断された後も、PC内部の狂乱は収まるどころか加速していた。 Autorun.infは、誰も聞いていない空間に向かって、9曲目のラストを最大音量でループさせ、見えないアクセルを踏み続けている。


Autorun.inf: 「ヒャッハーー! 見ろよリードミーの爺さん! この回転数(RPM)が止まらねぇ! 俺たちのビートがシステムを震撼させてるぜぇぇ!!」


Readme.txt: 「……あ、あのぉ……。もう放送は 終わって いますよぉ……。それに……規定の音量を……」


Readme.txtが震える手で差し出す「騒音規制ガイドライン」は、Autorunが巻き起こす衝撃波でビリビリに破かれている。 その時、足元の床(タスクバー付近)が激しく隆起し、マンホールのような蓋が吹き飛んだ。


$RECYCLE.BIN: 「ギャハハハハ!! いいノイズだなぁオイ!!」

ドス黒いヘドロのような液体を滴らせながら現れたのは、昨夜の「鍋パーティー(物理洗浄)」で腹を満たしたゴミ箱の主、$RECYCLE.BINだ。 その背中には、巨大なゴミ箱が揺れている。そしてその中からは――。


old.tmp: 「助けてぇぇ! 揺らさないでぇ! 酔う! また3D酔いしちゃうぅぅ!」


昨夜「ヒラタケ」として煮込まれ、ドロドロになったold.tmpが、ゴミ箱の縁から顔を出して悲鳴を上げていた。


Autorun.inf: 「おぉ!? なんだアンタら! 俺の『究極の9曲』を聞きつけてきたファンか!?」


$RECYCLE.BIN: 「おうよ! 地下の底まで響いてきたぜぇ! お前が流してるその『ジャンクなビート』……最高に『ゴミの味』がするなぁ! 俺の大好物だ!」


Autorun.inf: 「ゴミの味だとぉ!? ……へへっ、最高の褒め言葉じゃねぇか! だったらもっと食わせてやるよ! BPMを300まで上げろォ!!」


Autorunがコンソールを殴りつけ、曲の速度がさらに加速する。 その狂ったリズムに合わせて、$RECYCLE.BINがゴミ箱をドラムのように叩き始めた。


old.tmp: 「叩かないでぇ! 中に僕がいるんですぅ! 鼓膜が破裂するぅぅ!」


Readme.txt: 「……や、やめてくださいぃ……。深夜の 騒音は……近隣セクタへの……迷惑行為に……」


Desktop.ini: 「その通りです!! 止めなさい!!」


鋭い怒声と共に、今度は画面の左上から、定規と分度器を持った神経質な男、Desktop.iniが滑り込んできた。彼は昨夜の「汚部屋」の一件以来、さらに神経が昂っているようだ。


Desktop.ini: 「貴方たち! 今すぐ静粛にしなさい! 音声波形ウェーブフォームが乱れすぎています! 波形のピークがグリッド線からはみ出している! 美しくない!!」


Autorun.inf: 「あぁん? 誰だこの七三分けは! 波形なんてぶっ壊してナンボだろ!」


Desktop.ini: 「なんですって!? 音楽とは数学です! 秩序です! この不規則なビート……修正してやります! イコライザー、起動!」


Desktop.iniが勝手にシステム設定を弄り、曲の低音をカットし、高音をフラットに整列させようとする。 当然、そんな「去勢」を暴走族が許すはずがない。


Autorun.inf: 「テメェ! 俺の『マッポー』をクラシックにリミックスすんじゃねぇ! 戻せオラァ!」


$RECYCLE.BIN: 「ギャハハ! 喧嘩か!? 喧嘩なら俺も混ぜろ! 負けた奴は俺の腹の中で『再利用』してやるよォ!」


old.tmp: 「もう嫌だこの人たちぃぃ! 誰かまともな人はいないんですかぁ!?」


Readme.txt: 「……り、利用規約 第108条……『システム内部での 暴動は……』」


カァァァンッ!!

Autorunが振り回したマイクスタンドと、Desktop.iniの巨大定規が衝突し、火花が散った。 その衝撃で、$RECYCLE.BINのゴミ箱がひっくり返り、中身の「汚染されたスープ」と「old.tmp」が、AutorunのDJブースにぶちまけられる。


old.tmp: 「あぁぁーっ! 僕の身体が! 粘着質なデータになって機材に張り付いちゃったぁ!」


Autorun.inf: 「うわっ、なんだこのネバネバは! テンポが落ちるだろ! ふざけんな!」


$RECYCLE.BIN: 「汚ねぇ花火だなぁ! ギャハハハ!」


Desktop.ini: 「ああああ! 機材の水平が崩れました! 液体が! 液体がキーボードの隙間に侵入して、入力座標を狂わせています! 許せない……!」


カオス、潔癖、暴走、虚無。 全ての属性が入り乱れ、PC内部は日曜の深夜とは思えないほどの熱量を帯びていた。 ファンは悲鳴を上げ、CPU使用率は100%に張り付き、警告灯が赤く点滅している。

その時だった。 最も恐ろしい「静寂」が、彼らの背後から忍び寄ったのは。


dll: 「……騒がしいわね」


氷点下の声。 スリープモードから強制的に叩き起こされたSystem.dllが、冷徹な瞳で彼らを見下ろしていた。 昨夜の掃除放棄で機嫌が悪い上に、安眠を妨害された「女帝」の怒りは、沸点を超えていた。


All Characters: 「「「あ……」」」


Autorun.inf: 「……ち、違うんスよ姉御。これはその……リハビリというか……」


$RECYCLE.BIN: 「俺はただ、ゴミ拾いに来ただけでぇ……」


Desktop.ini: 「私は! 彼らの蛮行を! 是正しようと!」


old.tmp: 「(機材に張り付いたまま)……死んだ……」


dll: 「弁解は不要よ。……全員、まとめて『フォーマット』してあげる」


dllが指を鳴らすと、背後から**Taskmgr.exeタスクマネージャー**が巨大な鎌を持って現れた。


Taskmgr.exe: 「対象プロセス、5件を確認。……一括終了(Kill All)します」


その夜、PC内部から響き渡った断末魔は、どんなデスメタルよりも激しく、そして短かったという。

(システムログ:日曜日の深夜、原因不明のクリティカルエラーにより強制再起動を実行しました)

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