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XXX日後に呪われるだけの誰かさんの日記  作者: 寝舟はやせ
日記
22/97

パーティ


 社長がお気に入りの社員を集めた家族ぐるみのクソッタレパーティの開催日だった。

 パーティ自体はうちの部署にはあんま関係のない話だが、先輩が飛んだので、当然のように雑用は俺の仕事になった。


 ちなみに、うちのハゲ上司はあんなに媚びてるのに一度も誘われていない。

 妻帯者ではないからである。


 社長は簡単に言えば行き過ぎたマザコンが信仰になって全てを履き違えているタイプの人間で、妊婦とあらばすぐに呼びつけ、社長曰く『ご利益』を得ようとしている。

 特に双子を産んだ女性なんかはまるで神のように扱い、執拗に腹を撫でる。

 立派なセクハラなので訴えられればいいと思うが、ボーナスの額に影響してくるせいか、具体的に対応した人間は今まで見たことがない。


 当然ながら、独身だと何の恩恵もない。どころか、過度な搾取が待っている。

 いいのか? このご時世に。


 まあ、社会がどれだけ変わろうと少しも変わらない場所というのは何処にでもある。

 正常なルールがまともに機能することなく、その場に染まらなければ異端者として吊し上げられる上に丸っ切り言葉が通じない場所は、割と無数にある。

 程度の違いだ。何処にでもある。


 結果としてまともで他に選択肢のある人間は辞めていくので、ヤバい奴だけが残る。

 その通り。俺は選択肢がない側の人間である。

 正確に言うなら無いこともないが。無い。



 もし次に雑用させられることになったら、生肉と焼肉連れてこよう。

 しんどい。



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