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ネコ科に愛される加護を貰って侯爵令嬢に転生しましたが、獣人も魔物も聖獣もまとめてネコ科らしいです。  作者: ゴルゴンゾーラ三国
第一部

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 見た目ほど若くなさそうな雰囲気を感じ取っていたけれど、気のせいだったのかもしれない。子供っぽい言動がサマになっている様子は、外見の年相応、と言う感じだ。


「ふーんだ、もう知りませんっ。貴女は私の友達にしてあげないんですから!」


 ぷい、とそっぽを向かれてしまった。本当に子供か?

 わたしは寄ってきた野良猫を抱きかかえて撫でながら、アビィさんの方を見た。怒ってます、不機嫌なんだから、という空気のアピールが凄い。ご機嫌取りしないとだめかなあ、これ。


「たでーまっと――何、喧嘩した?」


 随分と砕けた、ただいま、を言いながら戻ったエーリングさんは一瞬で状況を把握したらしい。


「喧嘩って程でもないんですけど……」


 一方的に不機嫌になられただけで、喧嘩、というほどのことでもないと思う。いやまあ、話の途中で猫に夢中になったわたしが悪いと言えば悪いんだけど。そこまで不機嫌になられることだったかと言われると……わたしが気にしないだけ、と指摘されてしまえばそれまでなんだけれども。


 抱っこした猫を見せながら、わたしが猫に夢中になって話の流れをぶった切った説明をすると「くっだんねー!」とエーリングさんは呆れたような声を上げた。彼女もこちら側らしい。


「そんなことでヘソ曲げんなよ、アビィ。いい歳だろ」


「あー、ずるい、ずるいですっ。年齢の話、持ち出すなんて!」


 やっぱり見た目よりも歳取ってる人なんだ。


「今年で千二百くらいになんだろ? このくらいの人間の子供の粗相なんて笑い飛ばせよ」


「まだ千百五十三歳!」


 ……予想以上の年齢だった。童顔とかロリババアとかのレベルじゃない。長命種な方だったか……。というか、そのくらい生きてたら五十年くらい誤差みたいなものじゃない?

 というか、そんな人の師匠なら、エーリングさんも長生きだったりするのかな。二千年くらい生きてる、とか?


 思わず交互に二人を見てしまうと、視線に気が付いたようで、「ちなみにアタシは三十二」とエーリングさんが教えてくれた。普通に人間じゃん……。どういう関係なんだ。千百五十年も生きて、三十二歳のエーリングさんから何を教わるんだろう。


 不思議に思ったけれど、初対面で根ほり葉ほり聞くのもためらわれる。イベリスさん相手なら、雇用主に対して聞いてもおかしくない範囲で、と理由づけできたけど、この二人ならそうもいかないしね。


「それよりお前、猫好きなのか?」


「それはもう、生きがいで――あっ」


 エーリングさんがわたしの抱いていた猫を撫でようとしたところ、猫はわたしの腕をすり抜けて、逃げてしまった。エーリングさんは駄目らしい。

 撫でられなかったことを残念そうにもしないエーリングさんは、撫でようとしていた手をひっこめる。


「これから軽く食品とかを購入して、宿に置いてきたアタシの相棒を迎えに行ってから捜索に向かうけど――猫好きなら期待しな」


 ……相棒?

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