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ある男達の末路 3
それはゴブリンの群れである。パッと見ても二十匹近くは確実にいる。
全く逃げる隙間もない。
「な、なんだよ。お前らは!?」
とルサールは慌てふためきながら言う。
しかし、ゴブリンからの返事はない。
全員が鋭い眼光で睨み付け、牙を剥き出しながら唸ってきている。また手にした太い枝を棍棒の如く、振り回して威嚇してきた。
ルサールは小さな悲鳴を漏らす。ふと背後の魔物の亡骸を一瞥すると、脳裏にはノイマンの言葉が過り、「魔物を手負いで逃がしやがって、大変な事になるぞ!!」と言う意味を理解したのだった。即座に愛刀を握りしめて相手に刃先を向けながら出鱈目に振り乱す。
「こっちに来るんじゃねぇ!!」
「グギャギャ、グギャ。」「ゲギャ、ゲギャ。」
それでもゴブリン達は怯む事なく、一歩ずつ、にじり寄ってきている。まるで示し会わせた様に、距離を詰めてくる。
全く止まる気配はない。
ルサールは圧倒されて、たじろいだ。
ほぼ同時に、一匹のゴブリンが吠えながら、飛びかかる。
それを合図に、他のゴブリン達も次々と突撃してきた。




