山での攻防 後編 18
だが攻撃が当たる寸前だった。
ボアが泥の中から立ち上がり、牙で迎撃してくる。
ノイマンは大剣ごと弾かれてしまい、勢いのあまりに尻餅をついてしまう。
そしてボアは激しく怒りだす。今までの比ではなく、暴れ回る。さらに無事な片目で睨み付けながら、吠えて威嚇し、頭や足を振り乱していた。
「…まだ動くのか!!」とテッドが驚いている。
「グオォォォォ!」
今度はボアから、牙を攻撃を仕掛けてくる。狙いは動けないノイマンだ。仕返しとばかりに、
すぐさまテッドが助けようと走り出そうとする。しかし最も対角線上の位置に離れており、泥濘に足を取られながら進んでいて、間に合いそうにない。
俺は全力で駆け出し、ボアの顔へと体当たりした。さらに牙に腕を回しつつ、足に全体重を掛けながら引っ張って止めようとする。だが泥濘に踏ん張りが効かず、押さえつけられない。
ゆっくりと魔物は、前に進み続けていく。
ノイマンも必死に逃れようとしていた。尻餅の状態で後退しながら、もがいている。さらに武器を振り回して、叫んでいる。
「ちくしょおぉぉっー!!…来るんじゃねぇ?!」
しかし無駄な抵抗だった。
ボアは大口を開けて、ノイマンの目の前まで来てしまっていた。




