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山での攻防 後編 4
「ノイマン。…ほら、私達もいくぞ。」
と彼は前に進む度に、絶えず語りかけている。
その光景に、俺は驚いて目を見開く。目の前の出来事が信じられず、唖然としていた。
自分には信じられない光景だ。誰かを助ける事が全く理解できない。
今まで生きてきて、一度でもなかった。
奴隷の時は、坑道で働いていても自分以外の誰かが他人を救おうとする事はなかった。
皆が見てみぬ振りをするのだ。
他の誰かが傷いたとしても、死にそうになっていても、自分だけが助かろうとするばかりだ。
「なんでだよ。」
と俺は、小さな声でぼやく。何度も思考を巡らせており、状況を理解しようとしている。
何故、ノイマンの様な男を助けるのか答えを求めた。
「お前。…何で助けるんだ?」
ふとノイマンも、問いかけていた。
「いいから、……黙って歩くんだ。」
とテッドは追及を躱しつつ、投げやりに返事をする。
そのまま彼等は、言い争いをし続ける。
「おかしい、だろう。…」
「おかしくはない。」
「お前が助けたって、何の得にもならないじゃないか。…」
「うるさいなぁ。…だから頼むから歩いてくれ!」




