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間章 合間の出来事 8

 次の瞬間、ボアが体当たりしてきた。巨体で衝突した途端、激しい衝撃を生じた。

 テッドは簡単に真横へと弾き飛んでしまい、近くの樹木の幹に、ぶつかると身体を激しく打ち付けた。

 目の前での出来事に、ノイマンは釘付けとなる。一瞬のうちに、全身から血の気が引いていた。

 ドサリ、とテッドの身体が地面に落ちる。

 「おい!…しっかりしろ!…さっさと逃げろ!」

 と、ノイマンは呼び掛けた。

 テッドからの返事はない。まだ意識はあるみたいだ。

 さらにボアの咆哮が鳴り、また気配が戻ってくるようだった。

 するとテッドは、また立ち上がる。両目に光はなく意識は混濁しており、ふらふらの足取りでノイマンの方へと進んでいく。殆ど満身創痍の身体のようである。

「なんでって、逃げたら親父に顔向け出来ないからだよ。」

 そんな彼の口からは、譫言の様に独り言を漏らしている。

 まるで独白である。

 「私の父親も今の私の様な、低ランクの冒険者だった。…決して強くもないのに、無茶な事に積極的に首を突っ込む人だ。…ある日も魔物に襲われて瀕死になっている別の冒険者を助けに行って、自らも深手を受けながらも連れて帰ってきたんだ。…そのせいで、死んでしまったが。…」

 「……!?」

 ノイマンも気がつけば、話に聞き入っていた。目には涙を潤ませている。

 「周りにとっては馬鹿な奴だ。と言われても、…誰かの為に一生懸命だった父は、私にとって誇らしかったんだ。…だから、…どんなになろうと、父の様になりたいと思ったんだ。」

 そう言ってテッドは、一旦話を区切る。まだノイマンのいる場所まで辿り着けていない。

 しかしボアは、もう戻ってきてしまった。容赦なく襲おうとしており、テッドの方へ狙いを定めて突進してきた

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