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山での攻防 5

 道の途中にて、バンダナ男が足を止めた。

 突然の出来事である。

 やがて他の冒険者達も、立ち止まると、続々と己の武器を構えてだした。

 何事か、と俺は思い、警戒態勢にはいる。さらに辺りにも視線を向けてみた。

 ふと少し離れた場所に藪がある。不自然に枝葉を揺らしているようだった。

 ガサガサと音を立てだした。次第に大きくなっている。

 「相手はゴブリンみたいよ!!…数は五匹!」

 いち早く美女が気がつき、大きな声で叫んだ。

 すると藪の奥からは、複数の生き物が姿を現した。確かに数は、五匹である。

 そいつらは、禍々しい見た目をしている。鋭い目と大きく開いた口や、緑色の小柄な身体が特徴的な二足歩行の生物である。手には木の棍棒を持っており、振り回している。因みに動きは、見た目通りに素早いようだ。

 そのまま勢いよく、此方へと迫ってきた。

 「あれが、ゴブリン!?」と俺は思わず、声をあげて、まじまじと観察している。

 初めての魔物を見ていて、出遅れてしまう。

 対して、他の冒険者達は自らの武器を手にすると、戦闘を開始する。

 各自で、魔物を一匹ずつ対処しているようだ。

 まず先頭のゴブリンが攻撃をしてきた。棍棒を勢いよく振り下ろしてくる。

 「うおっ!?」とバンダナ男は、間一髪で後ろに飛んで回避した。

 逆にゴブリンは空振りしてしまうと、よろめいている。

 その隙に気弱そうな少年が動き、

 「炎よ。…敵を穿て!!」

 と呟くと、手から燃え盛る火炎を放ち、真っ直ぐ魔物に向かって飛ばした。

 よろけたゴブリンに命中すると、悲鳴を挙げる間も無く火だるまにしてしまう。

 「さすがは、街で期待の魔法使い!!」

 と、テッドが絶賛していた。

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