山での攻防 3
俺は辺りを見渡す。
どうやら試験の会場に辿り着いたようだ。
此処は山の中だ。新緑が香りが立ち込めていて、巨大な苔むした木々が鬱蒼としている。
また風によって揺れる枝葉のざわめきに混じって、何かのうめき声も鳴っていた。
冒険者達は準備を先に終えており、横一列に並んでいた。
その列に、すぐに俺も加わる。
すると今まで先導していたギルドの職員が此方に向き直ると、
「それでは試験を開始しますので、皆さんには、此方の魔道具を身につけてください。」
と、大きな声で指示を飛ばしだした。さらに俺達の側に近づくと、懐から何かを取り出して、一人ずつ順番に配りだす。
それは、ペンダントだった。中心に小ぶりな黒い石をあしらって作った簡単な物のようである。
石事態は、前に見覚えがある。
俺は質問がてら、話しかけた。
「これは【黒魔石】か?……」
「はい。…こちらは、【黒魔石】を使用した魔具でございます。…主に虚偽防止用と、皆さんの安全確認の為の物でございます。」
と試験管は頷き、素直に答える。
「なんで、そんな事を?」
続け様に俺は首を傾げながら、さらに聞き返した。やや理解が追い付かない。
そこへ隣にいた好青年が説明してきた。




